★新型コロナウイルスの水際対策やその後の情報収集、管理、判断のミスは組織が上の判断を仰ぐことに慣れ、現場の判断の思考を停止させてしまうことにあるのではないか。17日の会見で厚労相・加藤勝信は「発熱など風邪症状がみられる時は学校や会社を休んでください。感染拡大の防止につながる」としたが、学校については文科省とすり合わせたとは思えない。なぜなら文部科学省健康教育・食育課は「休校は、学校設置者の判断で行うことになっている。各都道府県教育委員会・私学法人・大学法人の判断に任せる。文科省が指示することは考えていない」とする。

★ところが18日、新型コロナウイルス感染症対策本部初会合で首相・安倍晋三は国民に向けて「発熱など風邪の症状がみられるときは、学校や会社を休み外出を控えてほしい。感染拡大の防止につながる大切な行動だ。生徒や従業員が休みやすい環境整備が大切だ」と言い出した。首相や厚労省が呼びかけたぐらいで会社や学校が休めるかが今の日本社会の常識だろう。

★今、首相官邸のホームページには「新型コロナウイルス感染症はどのように感染するのでしょうか」と書かれ「飛沫感染 感染者の飛沫(くしゃみ、咳、つばなど)と一緒にウイルスが放出され、他者がそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。主な感染場所…劇場、満員電車などの人が多く集まる場所」と書かれているが、それ以前にはここに「学校」という表記もあった。14日、シンガポール政府は「あらゆる上気道感染症で国民と永住者は一律10ドル(約800円)、高齢者は5ドル(約400円)で治療が受けられ、5日間の休業証明がもらえるとし、渡航歴に関係なく、咳、くしゃみ、鼻水などがあれば、5日仕事を休め」とした。5日以内によくならなければ1度かかったクリニックに再び行くように促し、症状が重くなってきたら専門病院につなげるという仕組みが確立している。先手先手とはこういうことだ。(K)※敬称略