新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の感染拡大を受け、兵庫県姫路市で23日に開催予定だった「世界遺産姫路城マラソン」の中止が決まった。22、23日の「マラソン祭」など関連イベントも全て取りやめる。規約に基づき、ランナーの参加費(一般1万500円)は返還しないという。
主催する姫路市と兵庫陸上競技協会が19日、中止を決定した。市は判断の背景として、18日に安倍晋三首相が大規模イベントの開催時期の見直しに言及した▽大阪府が主催イベントの中止や延期を決めた▽同じ近畿の和歌山県で感染者が確認されている-などを挙げた。
市はこれまで、ランナーへの予防の呼び掛け▽各会場への消毒液の設置▽スタッフへのマスクの配布-などの対策を決定。市スポーツ推進室の担当者は「万全の態勢をとった上で開催する予定だったが、社会の動向が変わった」と説明した。
市によると、6回目を迎える今大会には、1~5キロの「ファンラン」を含め1万3027人がエントリーしており、メールで中止を伝える。一般参加の中止が決まった東京マラソンでは、ランナーに次回大会出場権を与えるが、姫路市は対応を検討中といい、21日までに方針を決める。
清元秀泰市長は「市民やボランティア、ランナーの安全・安心を最優先した。来年度は、今年の分も併せておもてなししたい」などとコメントした。(小川 晶)