米フィンテック大手、銀行を買収 米国で初の事例

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2020/2/19 7:23

オンライン融資仲介のレンディングクラブ=ロイター

オンライン融資仲介のレンディングクラブ=ロイター

【ニューヨーク=大島有美子】米オンライン融資仲介大手のレンディングクラブは18日、ネット銀行のラディウス(米ボストン)を1億8500万ドル(約200億円)で買収することで合意したと発表した。米国でフィンテック企業が米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下にある銀行を買収する初の事例となる。

買収の手続きには当局による承認が必要で、1年超を要するという。レンディングクラブはオンライン融資仲介で米国最大手。インターネット上で個人間の融資を仲介する仕組みを構築する。19年は123億ドルの融資を仲介した。

ラディウスは1987年創業で14億ドルの総資産を持つネット銀行だ。操作しやすいスマートフォンアプリが特徴で、個人や企業に預金や融資など基本的な銀行業務を展開する。レンディングクラブは銀行を傘下に置くことで、より幅広い顧客に接点をもてるとみている。さらに既存の顧客向けに銀行口座を活用した新サービスが提供しやすくなる。

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