NFCタグをWebアプリで読み書きできる「Web NFC」、Chrome 81ベータで実装開始
2020年2月19日
Googleは現在開発中のChrome 81ベータ版に、Web NFCの機能を試験的に組み込んだことを明らかにしました。
Web NFCは、WebアプリケーションからNFC(Near Field Communication:近距離無線通信規格)タグの読み書きを行うための仕様および機能です。NFCに対応したICタグとデバイスを数センチの距離に近づけると非接触で通信ができます。
スマートフォンの多くにはすでにNFCリーダー/ライターの機能が備わっているため、Web NFCの機能を組み込んだWebブラウザを利用することでアプリケーションからスマートフォンのNFC機能を利用可能です。
ただし現時点でのWeb NFCの対応範囲はNDEF(NFC Data Exchange Format)と呼ばれる軽量なメッセージ交換までで、ISO-DEP、NFC-A/B、NFC-F、HCEなどへの対応はスコープ外とされています。そのためユースケースはある程度絞り込まれます。
Web NFCのユースケースとしてGoogleは、スマートフォンを用いた在庫管理やイベントでの名札にNFCタグを埋め込んだ入場管理、博物館の入場者が作品の情報をNFCタグを読み込んで参照する、などを紹介しています。
下記の動画はGoogleがスマートフォンを使ってWeb NFC経由でICタグを読み取っているところ。