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私が聞いたのは「一般論」ではなく「ファクト」です――ANAインターコンチネンタルホテル東京からの回答文書と2/17 予算委員会 辻元清美 質疑全文

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こちらは、本日の予算委員会質疑で取り上げたANAインターコンチネンタルホテル東京からの回答文書です。

ANAインターコンチネンタルホテル東京からの回答文書

午後の質疑で同僚議員が質疑したとき、安倍総理は私への回答は「一般論」と言いました。しかし、この回答文書を見ていただければわかるように、私がホテル側に問い合わせたのは「2013年以降の7年間に貴ホテルで開かれたパーティー・宴席について」全てについてのファクトです(なので、私の質問はすべて過去形です)。ホテルの考え方や運営方針はたずねていませんし、「安倍晋三後援会主催のパーティー」と限定したものでもありません。
それに対して、ホテル側は誠実に「ファクト」で答えてくださいました。

以下、2020年2月17日衆議院予算委員会における私の質疑の動画と全文です。

<全文テキスト>

○棚橋委員長  これにて伊佐君の質疑は終了いたしました。次に、辻元清美君。

○辻元委員  辻元清美です。
本日の委員会の冒頭、安倍総理から、今月十二日の私に対する不規則発言についての謝罪がございました。これは、私個人の問題だけではなく、行政府の長として立法府への謝罪であると私は受けとめました。

総理、五年前にも、その席で、安保法制のときに私に対して、早く質問しろよとやじを飛ばされて、謝罪されたのを覚えていらっしゃいますか。そのとき、総理はこうおっしゃいました。辻元議員の質問の際に、私の不規則発言に関し、中略、重ねておわび申し上げるとともに、御指示を踏まえて真摯に対応してまいります。

またなんですよ。私は、このときも思ったんですけれども、私ごときの発言に自分を抑え切れなくて、たびたび憤慨するような総理大臣では、危機対応、大丈夫かしらと心底今心配しております。私は、歴代十三人の総理大臣とこの場で激しく議論してまいりました。小泉総理ともかなりやり合いましたよ。でも、やじを飛ばしまくる総理って初めてです。私もはっきり物を言いますし、総理にとったら嫌なこともあるかもしれません。でも、野党がきっちり行政の監視をしなくて誰がするんですか。

悪いけれども、自民党の皆さん、頑張ってほしいですよ。桜を見る会だって、公務員の不祥事だって、誰一人おかしいと、石破さん、頑張ってや。

○棚橋委員長 辻元委員、ここは答弁者に聞いてください。自民党の委員に聞かないでください。

○辻元委員  その委員長の采配、おかしいですよ。
委員長、私たち議員は、衆議院規則四十五条一項で、「委員は、」「自由に質疑し及び意見を述べることができる。」となっているんですよ。それで、厳しいことを言っても受けとめてほしいんです。そうじゃないと、みんながイエスマンに議会がなったら、議会は大政翼賛会になってしまうと思うんです。

ですから、先ほど二度とこういうことはないようにと、五年前にも私におっしゃったんですけれども、今度こそ、総理、よろしくお願いしますね。私は、タイは頭から腐るという言葉を総理に申し上げて、たくさんの、失礼だというお叱りもいっぱい私いただきました。ですから、この週末、私も胸が痛かったです。

でも、桜を見る会にしても、私、一番気になっているのは、ここで質問しました安倍方式。総理大臣、トップ、リーダー、頭があの安倍方式についてお墨つきを与えてしまったら、全国津々浦々まで広がってしまうわけですよ。ですから、トップ、リーダーが一点の曇りもないようにしておいてほしいという思いで私は質問しています。

総理は、一年生になる前、覚えてはりますか、フロンティア2。総理が当選される前なんですよ。会報を出していらっしゃる、後援会の。これは社会新報に載っていて、私、感動いたしました、読んで。総理がまだ当選する前ですよ。こう書いているんです。政治資金制度の改革、政治資金の出入りは完全にガラス張りにしなければなりませんと書いているんですよ。そして、腐敗と決別することができると確信しています。

私は、桜を見る会は完全にガラス張りじゃないと思いますよ。それを、総理がお墨つきを与えてしまうということに、全国に広がったらどうしようと心配しているんです。

ちょっと一、二点、お聞きしたいと思います。
総理は、私、明細書を出してください、領収書も出されたらこの問題は終わるじゃないですかと申し上げてまいりました。今、新型コロナウイルスの危機が広がっております。前々回の質問では、総理大臣の言葉が信頼できる、信用できる国に日本をしたいと申し上げたんです。領収書と明細書、やはり出していただけませんか。いかがですか。

○安倍総理大臣 まさに政治資金の出入りは、これは透明化しなければならないわけでありますし、まさにその考え方にのっとって私は政治資金の処理をしているということははっきりと申し上げておきたい、このように思います。
そして、夕食会の主催者は安倍晋三後援会であり、同夕食会の各段取りについては、私の事務所の職員が会場であるホテル側と相談を行っております。事務所に確認を行った結果、その過程において、ホテル側から見積書等の発行はなかったとのことであります。

そして、参加者一人当たり五千円という価格については、八百人規模を前提に、その大多数が当該ホテルの宿泊者であるという事実等を踏まえ、ホテル側が設定した価格であり、価格以上のサービスが提供されたというわけでは決してなく、ホテル側において当該価格設定どおりのサービスが提供されたものと承知をしております。

なお、ホテル側との合意に基づき、夕食会の入り口において、安倍事務所の職員が一人五千円を集金し、ホテル名義の領収書をその場で手交し、受け付け終了後に、集金した全ての現金をその場でホテル側に渡すという形で参加者からホテル側への支払いがなされたものとしておりまして、安倍事務所には一切収支は発生していないということでございます。

また、既に御報告をさせていただいておりますが、明細書につきましては、ホテル側が、これは営業秘密にもかかわることであり、お示しをすることはできない、こう述べている、こういうことでございます。

そして、領収書につきましては、これは一部新聞等にそのときの領収書が写真つきで出されているということを承知をしておりますが、これはまさに、出席者とホテル側との間で現金の支払いとそして領収書の発行がなされたものであり、私の事務所からこれは指図できるものではない、こういうことでございます。

○辻元委員 前回もお聞きしましたけれども、全日空ホテルで三回、ニューオータニで四回、七回とも本当にその方式だったんですか。

○安倍総理大臣 これはもう既にお答えをさせていただいておりますが、この方式で行ったということでございます。

一度、全日空に宿泊者がいる中において、ニューオータニで夕食会が開催されたということがあったわけでございますが、それも、その時々のホテルとのやりとりにおいてホテル側から提示された金額で行われたものである、このように承知をしております。

○辻元委員 普通、ホテルは、明細書、領収明細書というか、ビールが何本でこういう食事でこうこうですからこれが請求書ですよと明細書を出すと思うんですけれども、ホテル側から明細書の発行はなかったということですか。

○安倍総理大臣 ホテル側から安倍事務所に対する明細書の提示はなかったということでございます。

○辻元委員 領収書も、ホテルが、宛名を白紙で、そして金額だけ手書きした領収書を全員に配ったというふうに答弁されているんですけれども、宛名のない領収書をそんな全員に配るということを信じられないんですよ。
ホテル側はやらないんじゃないですか。いかがですか。

○安倍総理大臣  これは、私自身、領収書そのものは見ておりませんが、夕食会で受付を担当した職員によれば、領収書はホテル側が発行したものであり、事前にホテル側に準備をいただいたと報告を受けております。

領収書は、ホテルの担当者が金額を手書きをし、宛名は空欄であったということであります。しかし同時に、担当者がその名前をそこに記している、そして摘要を書きということでございました、それを渡したということであった、このように承知をしております。

○辻元委員 ちょっと同僚議員の時間をいただいて、私、腑に落ちていないんですよ。これを皆がやり出したらどうなるのかと本当に心配していますのでね。

そうすると、それだけ、明細書はホテルからもらっていない、宛名のない領収書をホテルが発行したというように何回も何回も繰り返し答弁されていますので、それが事実でなければ責任をとられるというお覚悟でそこに座っていらっしゃいますか。いかがですか。

○棚橋委員長 ごめんなさい。辻元君に確認いたします。
持ち時間を過ぎておりますが、会派内で調整される、そういう趣旨ですね。

○辻元委員  はい。

○棚橋委員長 わかりました。(発言する者あり)御静粛にお願いいたします。特に本多君。

○安倍総理大臣 ここにおいて、私、総理大臣として答弁をさせていただいております。私が把握していることを正直に述べているということでございます。

○辻元委員  いや、ですから、それが事実と違ったらきちんと責任をとられるということですね。それがトップ、頭、リーダーのすることですよね。じゃないと、全国広がりますからね。
どういうふうに責任をとられるとお考えですか。

○安倍総理大臣  私がここで総理大臣として答弁するということについては、全ての発言が責任を伴うわけであります。そういう観点から答弁をさせていただいているということでございます。

○辻元委員  私、どうしても納得いかないので、ホテルに問合せをいたしました。ANAインターコンチネンタルホテル東京、全日空ホテルから文書で回答が参りました。ちょっと読ませていただきます。二〇一三年以降の七年間に貴ホテルで開かれたパーティー、宴席についてお伺いします。この七年間の間に、これですけれども、七年間の間に三回総理は前夜祭を開いております。貴ホテルが見積書や請求明細書を主催者側に発行しないケースがあったでしょうか、この七年間に。回答、ございません。主催者に対して見積書や請求明細書を発行いたします。
総理の答弁と違うじゃないですか。いかがですか。

○安倍総理大臣  それは、安倍事務所にということですか。

○辻元委員 二〇一三年から七年間に開かれた全日空ホテルでのパーティー、宴席全てについてでございます。

○安倍総理大臣 それは、安倍事務所との間でどうなっていたかということについてお問合せをいただきたい、こう思うわけでございまして、その場においては、事務所から、それはいわば人数が多いものでありますから取りまとめを行ったということでございますが、明細書はいただいていない、こういうことでございます。

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