2020-02-18

漫画家アシスタントしてた頃の話

学生の頃漫画家アシスタントをしていた。絵の道に進む為じゃなくて好きな漫画家が新連載の為にアシ募集しててダメ元でやってみたらそれなりに描けると言うことで受かった。

これはガッツリ背景とかじゃなくて、心の声を表現する時に使うウニフラッシュってやつや集中線とかトーンとかがキレイに描けるって意味なので俺の絵は下手。やってるうちにコップみたいなもの簡単な背景は描けるようになった。

他のアシスタント漫画家志望で、俺はよく「先生のただのファン」と言われていた。先生は有り難いと言って流してくれてたが、アシからは明らかに馬鹿にされてたと思う。

先生がいる時は黙々と作業していたが、仮眠などで先生がいない時のアシ部屋はマウントの取り合いで険悪だった。先生マウント取ってるアシもいた。先生私物を触ったりする人も居てヒヤヒヤしてた。

ある日仕事をしに行ったら、他のアシスタントが皆いなかった。先生はあっけらかんと笑って「もう来ないんだって〜」と。

え…俺一人で作業絶対無理…と思ってたら、クソ忙しいのに先生が超スピードで仕上げてた。途中で編集さんがプロアシスタント?を連れてきてくれて、〆切には間に合った。

何があったかただのファンアシスタントには聞けなかった。でも、次に来たアシスタントは凄くいい人達で、編集さんがものすごく厳選した?のだろうなぁとなんとなく思った。実際どう選ぶのかは分からないけど俺は編集さんに軽く面接されたから。

今でも時々あのアシスタント達はなにやってどうなったのか気になる。ペンネーム本名検索しても出てこないが、漫画家になってるんだろうか

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