12季ぶりにトップリーグ(TL)へ昇格した三菱重工相模原が悲願のTL初勝利(4敗)を挙げた。NECは開幕5連敗。クボタは日野に49-12で快勝し4勝目1敗とした。日野は1勝4敗。
7点リードのまま迎えた後半ロスタイム。自陣ゴール前の相手ボールスクラムで、三菱重工相模原が猛プッシュすると、相手が落球。試合終了を告げるレフェリーの笛に合わせ、フィフティーンは両手を突き上げて飛び跳ねた。
TL初昇格時の2007年は13戦全敗で降格。以後、長きにわたって下部リーグで苦闘した。ようやく手にした初勝利に、クーパー・ヘッドコーチ(HC)は「チームの歴史を変えた」と胸を張った。
「長かったです」と32歳のSH西舘。07年当時は入社2年目。なかなかTLに復帰できず「引退を考えたときもあったけど、ふがいない結果で終わりたくなくて続けてきた」。ようやく報われ、満面の笑みだった。
かつては社員選手主体だったチームにもプロ選手が増え、この日のメンバーでプロじゃないのは2人だけ。だが西舘は「職場のみなさんが応援に来てくれるのもチームの力」と言う。21ー14の後半27分から出場すると、猛反撃を浴びるチームを鼓舞、逃げ切りに一役買った。同HCも「ベテランらしくゲームを統率してくれた」と称賛する、いぶし銀の活躍だった。