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【フィギュア】ヨナ・オンニにハグされびっくりした…“韓国の新エース”15歳ユ・ヨンが自国開催の銀メダルで得た自信[インタビュー]2020年2月17日 19時36分
フィギュアスケート女子で9日に閉幕した四大陸選手権(ソウル)で銀メダルを獲得した15歳の劉永(ユ・ヨン、韓国)が、本紙のインタビューに応じた。2010年バンクーバー五輪金メダリストの金妍児(キム・ヨナ)が2009年大会で金メダルを獲得して以来11年ぶりとなる韓国勢にメダルをもたらした15歳は、その金妍児に憧れてフィギュアスケートを始めた“ヨナ・キッズ”の一人。韓国の新エースが来月の世界選手権(モントリオール)や、今季習得したトリプルアクセルへの思いを語った。 ―銀メダルを獲得した四大陸選手権を振り返って 「フリーでトリプルアクセルを成功できてうれしいし、他のジャンプもミスなく跳び終えてよかった。韓国選手として11年ぶりに四大陸選手権のメダルを獲得でき、今回のように自国開催の大会で応援してくれる方たちの前で銀メダルを手にできたことを光栄に思います」 ―表彰式では金妍児さんから祝福された 「ヨナ・オンニ(ヨナお姉さん)は韓国を輝かせた五輪金メダリスト。ヨナ・オンニを見て私もこのフィギュアを始めたので、韓国におけるヨナ・オンニのようになりたいし、これからは私が韓国フィギュアを輝かせる優秀な選手になりたい」 ―表彰式で金妍児さんから人形を渡されてハグされていたが、どんな気持ちだったか 「正直、最初は誰だか分からなくて、ヨナ・オンニだと分かってすごくびっくりして、内心はドキドキしてうれしかったです。ヨナ・オンニから激励されたことは大きな思い出ですし、いい経験になったと思います。おめでとうと言われましたが、短い言葉に心がこもっていました」 ―今季のここまでを振り返って 「まだまだ力不足だけど、前よりは良くなっている。この結果をさらに成長するキッカケにして、いい選手になりたい」 ―トリプルアクセルは大きな武器だが、いつ始めていつ習得したか 「12歳から跳び始めて、最初はけがも多かったし、練習時間も取れてはいなかった。昨季のオフからトリプルアクセルを一生懸命に練習して、今季はいまの状態まで跳べるようになったと思う。今後も他のジャンプも含めて一生懸命に練習して、他の技術も習得できるようになればいいと思っています」 ―トリプルアクセルの完成度は 「前は50%でしたが、今回の四大陸選手権でトリプルアクセルを成功させて銀メダルを獲得したので55%にします(笑)」 ―今季の目標は 「試合でトリプルアクセルを跳んで成功させることが目標でした。その目標をクリアした後、トリプルアクセルの完成度を少しずつ上げてこられているので、今後も多くの大会で成功をさせることが目標です」 ―今は日本の浜田美栄コーチにも指導を受けている 「(米国の)コロラドでタミー(・ガンビル)先生と一緒にトレーニングをしていたんですが、浜田先生にも指導を受けるようになって、2人のコーチを師事することになりました」 ―浜田コーチはどんな指導者か 「とてもいい方です。自分の教え子に対して、一つ一つ、細かいところまで気遣ってくれるコーチで、それにジャンプの技術を教えてくれたことは私にとって大きな助けになりました」 ―世界選手権への抱負は 「いまからもうプレッシャーを感じているし、高まっているが、それに打ち勝って、自分ができるだけのことをしたい。メダルを取りたいという欲を持たずに、ただしっかりクリーンな演技を披露してシーズン最後の世界選手権を終えられればいいと思っています」
▼劉永(ユ・ヨン) 2004年5月27日生まれ、韓国ソウル出身の15歳。165センチ。趣味は音楽鑑賞。2010年からスケートを始める。2015―16年シーズンの韓国選手権で11歳の最年少優勝を果たし、今季は3年連続4度目の優勝を飾った。昨季の世界ジュニア選手権は6位で、シニアに転向した今季はグランプリ(GP)シリーズ・スケートカナダ3位、冬季ユース五輪優勝。トリプルアクセルは今季のGPスケートカナダSPで初成功し、国際スケート連盟公認大会では史上11人目の成功となった。今季のプログラムはSP「ロミオとジュリエット」、フリー「エビータ」 ▼ヨナ・キッズ 2010年バンクーバー五輪金メダリストの金妍児(キム・ヨナ)に憧れてフィギュアスケートを始めた選手のことで、劉永以外にも、今季の四大陸選手権で8位だった16歳の林恩讐(イム・ウンス)らがいる。
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