もりもり青菜が食べられる。
野菜不足を感じることはありませんか? 今日はそんなときに食べたい、青菜スープを作りましょう。小松菜は、アクやクセも少なく、おひたしや炒め物など万能に使えますが、スープにも向く野菜です。今日は10分もあればできあがる、簡単シンプルスープをご紹介します。
このスープのポイントは「蒸し煮」です。ザクザク切って鍋に入れ、塩とオイル、それに水をほんの少し加えて蓋をして加熱すると、鍋の中で小松菜が蒸されたような状態になります。こうして食べるとなぜかおいしい! ぜひ試してみてください。
だしもブイヨンも使わないのですが、旬の小松菜の味わいがしっかり感じられます。小松菜一束が、ちょっと足りないなと感じるかもしれません。もりもり食べて野菜をしっかりチャージしてくださいね!
小松菜の塩蒸しスープ
材料(2人分) 所要時間10分
小松菜 1束
塩 小さじ3/4
オリーブオイル 小さじ2
片栗粉 小さじ1
水 450mL
作り方
1.切る
小松菜はよく洗って水を切り、根元を落として4センチぐらいのざく切りにする。★1
2.蒸し煮する
鍋に小松菜を入れ、塩とオリーブオイルをふり、水50mLを入れてふたをして、中火で3分蒸す。ふたをあけて全体を混ぜて、ふたたび1~2分蒸す。★2
3.水を加えて片栗粉でとろみをつける
小松菜にしんなり火が通ったら、水450mLを加えてあたため、味をみて、塩で調える。片栗粉小さじ1を同量の水で溶き、鍋に少しずつ加えてとろみをつける。
レシピのポイント解説
・小松菜の洗い方
・蒸し煮について
★1 小松菜の洗い方
小松菜は、洗った方がよい野菜です。根元のところに泥がついていることが多いので、ボウルに水を張って、少し漬けて置くとよいでしょう。葉はもちろん、根元を分けるようにして、しっかり洗います。
ボウルに水を張って漬け、さらに流水で洗うとよい
小松菜の根っこはぎゅっとしまっていて、こんな風に泥が詰まっていることもあります。割るようにして、上から水を当てれば綺麗になります。
よく洗ったつもりでも、はがしてみると……
切ってまだ汚れている場合は、茎をぎゅっと手で握って、切り口を流水で流すと泥が落ちる
きれいに洗えたら、あとは楽勝。水をしっかり切って、4センチほどのざく切りにします。
食べやすい長さにザクザク切る
★2 蒸し煮について
フレンチには「エチュベ(エテュベ)」という、蒸し煮の技法があります。本来は野菜の水分だけを生かし、弱火でじっくり火を入れていきますが、日本の鍋は薄手のものが多いので、少し加水して失敗なく作りましょう。なるべくぴったりふたができる鍋を用意してください。
鍋に小松菜を入れ、塩を振り、オリーブオイルをまわしかけ、水50mLを加えます。ふたをして、中火にかけます。
塩は、野菜から水を早く出す効果があるので、小松菜と交互に入れるとさらによい
3分ほどたったらふたをあけると、かなりしんなりしているはずです。全体を返して、再度ふたをして、あと1~2分加熱。まんべんなく火を通します。
このあと加水して煮るので、多少のムラは気にしなくてよい
1本茎を食べてみて、おいしく食べられればOKです。ここに水450mを加えてあたため、軽く煮込みます。味を確認し、最後に水どき片栗粉を混ぜ、軽くとろみをつけたらできあがり。
蒸し煮を覚えれば百人力
この蒸し煮は、一度覚えておくととても重宝する調理法です。スープにする前の段階でもおいしく食べられますし(塩は加減してください)、炒めるより失敗も少なく、ほとんどの野菜がこの方法でおいしくなります。
鍋は、厚手のふたのついた鍋が最適ですが、焦げ付かせないことが大事です。鍋の音を聞きつつ、チリチリと音がして水が足りないなと思ったら、迷わず加水してください。沢山いれる必要はありません。
野菜をたっぷり食べられるのは、家ごはんならではです。コンビニごはんが続いたり、ちょっと野菜不足だなというようなときに、大満足の一皿になると思います。
【アレンジ】青菜+肉や卵で、ボリュームアップ
青菜の塩スープはあっさりしています。肉や魚、たまごなど、たんぱく質を加えることで食べごたえも高まり、さらに栄養のバランスもとれます。小松菜はとくにクセがないのでどんなものとでも相性がよいです。ここではベーコンと卵を紹介しましたが、豚、鶏、牛、ひき肉、鮭や海老など、本当に様々なものと組み合わせることができます。
小松菜とベーコンのスープ
蒸し煮するときに、ベーコンの細切りを一緒に入れて蒸し煮しましょう。ベーコンのコクとうまみが加わったスープになります。ソーセージを刻んだものや、ツナ缶などでもいいでしょう。
青菜と落としたまごのスープ
落としたまごを入れておいて、途中で味を変えるのもおいしいものです。たまごは直接小松菜の入っているスープ鍋に入れて閉じるのも良し、別のお鍋でポーチドエッグを作っても良しです。