1.渡航制限レベルの引き上げ。
2020年1月31日午後、予算委員会の中で安倍総理から中国における新型コロナウイルスの発生を踏まえ「中国全土の感染症危険レベルをレベル2(不要不急の渡航は止めてください)に上げる」との発言があり、これを受けて外務省がプレスリリースを行いました。これにより上海進出日系企業の一部に邦人駐在員退避の命令が出ております。先ほど投稿しました、感染者統計情報の真実の「推定感染者公表の10倍」を正とした場合合理的な判断と思います。
2.中国経済並びに世界経済への影響。
上記渡航制限引き上げの輪が世界的に広がっております。
アメリカ:国務省が中国への渡航禁止を勧告(日本のレベル3に相当します)
イギリス:一部航空会社の中国乗り入れ便の停止
香港:鉄道やフェリーの乗り入れ停止に加え、中国大陸行きの飛行機を半分へ減便
上記例は本の一部であり今後、中国への渡航制限の輪は拡大すると推測します。
エフテック(ホンダ系自動車部品メーカー)は1月30日、中国・武漢市の工場で製造していたブレーキペダルを、フィリピンの工場で代替生産すると報道されました。同社は報道を否定しておりますが、湖北省進出企業の再開目処は立っていない点、中国への渡航制限を世界が引き上げている点から、各社生産移管は十分に発生する可能性があります。
今後の動向を注視するとともに中国進出日系企業は早期に駐在員退避を実行すべきと考えます。我々は「仕事の為に生きている」のではなく「生きる為に仕事をしている」だけなので命優先で退避を検討すべきです。