アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである
著者は「アイデア作成の基本的原理」としてこのように述べています。
今まで世の中にまったく存在しなかった新しいアイデアやサービス、商品などを生み出すにはクリエイティビティ(創造性)が必要だと考えられることが多いのではないでしょうか。しかし、このヤングの考えを踏まえると、世の中に完璧にオリジナルなものは存在しないということになります。
どんなに新しいと思われるものでも、いくつかのものを組み合わせてできあがっています。
歴史に残る多くの新しい商品でも、これまでにあったいくつかのもの・アイデアの効果的な組み合わせから生まれたものです。
つまり、アイデアとは、先人から受け継いだ知の資産の融合なのです。
はじめに
『アイデアの作り方』はアメリカ合衆国の実業家、ジェームズ・ウェブ・ヤングの著書です。
書者のジェームズ・ウェブ・ヤングは本著の発行時点にて、アメリカ最大の広告代理店・トムプソン社の常任最高顧問になっています。また、アメリカ広告代理業協会の会長も歴任。広告審議会の設立者でもあることも有名な話です。
アイデア作成はフォード社の製造と同じように一定の明確な過程であります。その作成にあたって、私たちの心理は、習得師たち制御したりできる操作技術によって働くものであり、この技術を修練することがこれを有効に使いこなす秘訣です。
パレートの学説
人間は投機的なタイプと、保守的なタイプがいる。前者は、どうすればこれを変革しうるかと思索する人々であり、後者は投機的な人々によって操られる側の人々である。少なくとも投機的なタイプは、アイデアを作り出す先天的な才能を持っています。
既存の要素を組み合わせること
アイデア作成の一般的原理
アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何者でもない
既存の要素を新しい一つの組み合わせにミジビク才能は、事物の関連性を見つけ出す才能に依存するところが大きい
事実と事実の間の関連性を探ろうとする心の修正がアイデア作成には最も大切なものである。
アイデア精製の順序
第1段階 資料集め
1.製品と消費者に関する特殊知識のこと
2.人生やこの世の様々な事に関する一般的な知識のこと
第2段階 試行錯誤
要するに、試行錯誤とは、集めた資料に手を加える、様々な角度から検討する、いろいろと組み合わせてみるということ。
第3段階 熟成&孵化段階
問題を放棄して、しばらく別な事や好きな事をすること
第4段階 アイディアの誕生
頭の横にでも常にそれを置きながら日常生活を送り、ヒラメキを待つこと。
ヤングはこの段階について次のように述べています。
良いアイデアがひらめく瞬間です。
第5段階 適用
生まれたアイディアを現実に即して具体化し展開する
アイデアの作り方
本書のエッセンスは「アイデアは既存のアイデアの組み合わせである」というアイデア出しに関してのシンプルな考察でしょう。先入観や思い込みにとらわれず、結びつかないような個別のアイデア同士を新しいやり方で結び付けることが重要です。アイデアとは既存のアイデアの新しい組み合わせなのです。
これは言い換えればアイデア出しをすることは個別に独立した物事の関連性を探る試みとも言えます。一見何の繋がりもなさそうな要素の共通点、繋ぎ合わさる接点を見つける力、チャンキング力が必要となります。
このアイデア出しの力を磨くためには何が重要になるのでしょうか?本書では事前に資料をしっかりと集めることに重きを置いています。この資料収集は軽んじられる事が多いそうですが、アイデアを作るにはとても重要な段階だとのこと。そして広く物事に関心を持ち、興味のアンテナを広げておくこと。一見関係性が無さそうに見える物事の中に関係性を見出す力がユニークで新しいアイデアを作る土台となります。無駄だと思う事が閃きの種になるからです。
本書は、最後に書かれている解説を抜かすと、61ページしかない薄い本です。ですが、アイデアの作り方の本質が書かれている本なので、ずっと読まれ続ける理由だと思います。無駄を削ぎ落とした、美味しい部分が厳選された内容です。
仕事のやり方として、いわゆる大企業などの社員の仕事は、決められた仕事を正確に行うことが大事なので、決められた時間に出社し決められた机で仕事をすることが業務として正しいと考えられます。
クリエイティブな仕事をしないといけないベンチャーの社員などは、いつ出社してもいいし、オフィスにリラックスできるものや施設がたくさんあるのは納得できます。
まとめ
この本で学んだ、アイデアの作り方は忘れないようにしようと思う。仕事中にアイデア生みだすためにぼーっとしてたり、ブログのアイデアの精製に役立っています。みなさんもぜひ本書を役立ててください!!