4-採集でのルールとマナー
③サンゴの海を守ろう
ここ数年はホームグランドである房総を離れ、サンゴのある海を主体に採集をおこなっておりますが、人為的にサンゴが壊された形跡を所々で見掛けることがあります。
私の好きなチョウチョウウオ系はサンゴに依存している種類が多く、特に幼魚はサンゴに隠れ外敵から身を守ろうとしています。
その為、サンゴに依存している幼魚は、普通に捕まえようとしてもサンゴに隠れてしまうので捕まえるのが難しいのですが、これをどうしても採集したいからと言って、無理やり珊瑚を壊してまで採ろうとする行為は絶対に止めて欲しいと思います。(サンゴを壊さず簡単に採る方法があります。)
サンゴを壊して採集した人は、採集できたことの満足に浸ると思いますが、壊されたサンゴは原型を復元するために長い時間を要してしまいます。また、サンゴに依存している固体は、サンゴが無くなれば住処を求めて違うサンゴや違う海域へ移動してしまい、サンゴが壊された場所は自然に魚が居なくなってしまいます。
次の画像はある観光名所になっている場所ですが、この海は青く美しいものの、海の中の景観は画像でもお解かりの様にサンゴが瓦礫化しています。
原因は人為的なものなのか、台風など自然の影響なのかは分かりませんが、この場所は観光名所で多くの人が海に入っていることから、前者も少なからず原因のひとつになっているのではないかと思われます。
画像にはペアのミスジが写っていますが、サンゴが瓦礫化している為、魚の数は思ったよりも少ない寂しい感じがしました。
この場所から僅かしか離れていない余り人が立ち入った形跡のない場所では、サンゴの状態がこことは全く異なり活き活きと群生し、魚の種類・数とも比較にならないほどの違いがありました。