Wine内蔵版のquartzやdevenumは改善されているため、最近のバージョンではネイティブDLLを使用しなくても動作する場合が多い。dsoundはRPGツクールXP/VX系でMIDI再生に必要になるが、RPG_RT.exeに対しては不具合の原因となるため、個別にレジストリ設定で内蔵版を強制するようにしたほうがよい。
RPGツクール2000,2003作品に対しては、CSMTは無効化したほうがCPUの負荷を抑えられて快適に動作する。
Winetricksでfakejapanese_ipamonaをインストールすることを推奨する。
RPGツクール2000/2003作品では “MS ゴシック” フォントが指定されており、かつその内蔵ビットマップが使用されることが想定されていることから、 “MS ゴシック” に近く、かつ読みやすい内蔵ビットマップの含まれたフォントで置換することが望ましい。
バージョン1.5.18以上のWineでは、デスクトップ環境などのフォントのアンチエイリアシング設定が有効のときにアンチエイリアシング処理によって文字が太くなって読みづらくなっており、以下の2つの対処を実行することで内蔵ビットマップが表示されるようにできる。
以下のWine用レジストリをレジストリ エディタで取り込む。これはRPG_RT.exe以外の動作には影響しない。
代わりにコマンドで設定する方法もある。
$ (WINEPREFIX=[Wine環境の場所]) wine reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\AppDefaults\RPG_RT.exe\X11 Driver" /v "ClientSideWithRender" /t REG_SZ /d "N"まず、下のようなfontconfig用設定ファイルを用意しておく。
そしてRPG_RT.exe実行時に環境変数FONTCONFIG_FILEでこのファイルの場所を指定して作品を実行する。
(フルスクリーンで実行)
$ (WINEPREFIX=[Wine環境の場所]) FONTCONFIG_FILE=/path/to/fonts.conf.noaa wine /path/to/RPG_RT.exe
(仮想デスクトップで実行)
$ (WINEPREFIX=[Wine環境の場所]) FONTCONFIG_FILE=/path/to/fonts.conf.noaa wine explorer /desktop=rpg,320x240 /path/to/RPG_RT.exe“ASCII” のロゴがはじめに表示される古いRPG_RT.exe。
“enterbrain” のロゴがはじめに表示される新しいRPG_RT.exe。大規模アップデートが適用されてMP3にも対応している。こちらだけ動かなかった時期もあるが良好に動作するようになった。
histoire203.lzhはWine上の7-Zip File Managerで展開quartzとdevenumのネイティブDLL使用とwinegstreamerの無効化を行った状態で確認f7b6a7d)を1.8.3に適用した上でdsoundを内蔵版にした状態で良好な動作を確認winegstreamer使用時に一度再生された曲がその後再生されなくなる問題があったがすぐに解決し、2.0時点では問題なくなっている動作は基本的にRPGツクール2000作品に近いが、自分が試した範囲内では大きな不具合は確認できなかった。