長富由希子 小川裕介
拡大する救急の入り口前に設置された発熱外来へ来た人を防護服を着て診察する病院職員ら=2009年5月16日、神戸市中央区
2009年、「新型インフルエンザ」の登場に日本列島は騒然となった。あれから11年。新型コロナウイルスの感染確認が国内でも相次ぐ中、かつて新型ウイルスに向き合った関係者たちに、体験や教訓を語ってもらった。
関西大倉中高(大阪府茨木市)は生徒・教員約100人が新型インフルエンザに感染。約2週間の一斉休校を余儀なくされ、心ない中傷に苦しんだ。
当時、中学校の教科担当として対応にあたった古川英明校長は、新型肺炎の拡大について「冷静でいることが一番大事だと思う。感染した人を排斥するような発信自体が問題だと自覚して欲しい」と話す。
拡大する2009年の新型インフルエンザ流行以降、関西大倉中高の教室前には、アルコール消毒液が常に置かれている=2020年1月31日、大阪府茨木市室山2丁目、長富由希子撮影
09年5月中旬以降、約1900人の生徒の一部で感染が発覚。その後、全国的に感染者は増加したが、当時は国内感染者はまだ珍しく、学校にはこんな電話が相次いだ。「茨木から出て行け。迷惑をかけているのがわからないのか」「生徒を外に出すな」
古川校長は「学校名をタクシー…
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