★国会はいよいよ戦場と化してきた。今までは首相補佐官・和泉洋人と厚労省大臣官房審議官・大坪寛子の不倫コンビのコネクティングルーム艶福話や、強引な将来の検事総長人事、不安定な地方創生相の答弁など野党に質問の材料を与えて時間稼ぎをしてきたものの、12日の予算委員会で「タイは頭から腐る」と言われ、首相・安倍晋三の琴線に触れるとムキになるという性格を刺激して質問後、閣僚席から「意味のない質問だ」とやじり返し紛糾した。

★13日、自民党・森山裕、立憲民主党・安住淳両国対委員長が午前中に会談を続け、首相が17日の衆院予算委員会で謝罪する。その代わり首相への懲罰動議を野党は出さない。本会議の開催は30分遅れた。ところがその本会議では共産党を破壊活動防止法に基づき調査している理由を問われ「戦後の一時期、各地の党組織や党員が殺人や騒擾(そうじょう)などの暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」とし「現在も暴力革命の方針に変更はないものと認識している」と説明した。以前公安調査庁が国会で答弁したことを下敷きにしているが、本会議場で公党に対して個別に攻撃したのは異例だ。

★これは先の京都市長選挙で現職の支持陣営が「大切な京都に共産党の市長は『NO』」と政党を名指して批判した広告を出した方法と同様だ。首相は昨年、立憲民主党・杉尾秀哉の質問に「共産党かっ」とヤジを飛ばしたこともあった。政界関係者が言う。「立憲民主党と国民民主党の合流を阻止したものの国民民主党の小沢一郎政治塾に共産党委員長・志位和夫が講演に立つなど動きは活発だ。野党共闘の芽を摘むためになりふり構わず攻撃を始めたとみていいだろう」。首相は野党との最終戦争に突入したのだろうか。野党共闘成立なら首相は退場、野党共闘崩壊ならば解散総選挙か。(K)※敬称略