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【東京】短編映画「みんなの憲法」 ゆかりの五日市で上映 西多摩の市民団体制作
明治期の自由民権運動から生まれた民間の憲法草案「五日市憲法」を題材に、地元の西多摩地域の市民が自主制作した短編映画「みんなの憲法」の上映会が二十四日、あきる野市五日市の五日市会館で開かれる。近くには五日市憲法ゆかりの史跡もあり、自由を求めた先人の息吹を感じられるイベントになりそうだ。 (布施谷航) 映画は、市民グループ「憲法を勉強する会」が昨春完成させた。憲法を学ぶ女子高生の前に、五日市憲法草案の起草者で教育者の千葉卓三郎が時代を超えて現れ、憲法のあり方を考えていくストーリー。 国民の権利保障に力点を置くなど、現憲法に通じる五日市憲法の成り立ちも分かる。四十分弱の作品で、東北から沖縄まで数多くの問い合わせがあり、全国の公民館や図書館で上映されている。 会の代表羽村幸子さん(51)は「これほど反響があるとは思わなかった」と驚きつつ、若い世代に見てもらいたいとの思いで制作したため、教育現場での活用が少ないことも実感。上映は都内や埼玉県の一部の高校にとどまり「改憲に反対でも賛成でも構わない。まずは若い人たちが憲法と向き合うことが大切」と話す。 五日市での上映会では、主権者教育の大切さを多くの人に知ってもらおうと、元文部科学次官の前川喜平さんを講師に招く。上映後、憲法と教育の関係について講演してもらう予定で、羽村さんは「五日市憲法の草案が生まれた当時、五日市の教育者たちは教育への公権力の介入を嫌っていた。前川さんの考え方に通じるものがあるのではないか」と語る。 会場の前には「五日市憲法草案の碑」が立つ。近くには草案の関係資料を展示する五日市郷土館や、千葉卓三郎が校長を務めた勧能学校の跡もある。羽村さんは「五日市憲法が生まれた五日市で上映会を開きたいと思っていた。ゆかりの地を感じてほしい」と広く来場を呼び掛けている。 上映会は午後二時から。入場料は五百円、高校生以下は無料。映画「みんなの憲法」のホームページで申し込むか、羽村さん=電090(6792)4784=へ。
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