五輪代表を狙う有力選手のターゲットははっきりしている。1月の大阪国際で松田瑞生が記録した「2時間21分47秒」。絶対的な目標のクリアを前提に、ペースメーカーは5キロを16分40秒ほどのハイペースで刻むとみられる。早い段階で先頭集団は少数に絞り込まれる展開が濃厚だ。
代表争いの中心は、関係者が大器と声をそろえる一山麻緒、日本人最速の自己ベストを誇る安藤友香のワコールコンビ。ベテランの福士加代子は大阪国際を25キロ付近で棄権。余力を残して臨む名古屋で全盛期のスピードを取り戻せるか。昨年の名古屋で好走した岩出玲亜も先頭集団でチャンスをうかがうだろう。
外国勢の動きもカギを握る。大阪国際では松田が独走。終盤はややペースが落ちた。今大会には昨年優勝のヘラリア・ジョハネス、2時間20分台のベストを持つピュアリティー・リオノリポらがエントリー。日本勢と最後まで競り合う展開になれば、好記録誕生の期待は高まる。