今回は、とにかく履き心地がいい靴をご紹介させてください。非常に軽量で、紐がないのにフィット感抜群、サッと履けてサッと脱げる足入れのよさ。そしてかかとを踏んでもOKという、どこでも履きたくなる最高のシューズなんです。
「メレル」の「ハットモック」です。写真のカラーは赤(ボサノバ)
「メレル」は、アウトドアブランドとしても有名なアメリカのシューズメーカーです。従来の靴では考えられなかった“紐のない靴”、「ジャングルモック」を作り、これが大ヒット。靴の常識を覆しました。そしてモックシューズの代名詞となった同社が、このたび作った新たな靴が「ハットモック」です。
「ハットモック」は、アウトドアシューズをベースとした超軽量のモックシューズで、言うなれば“紐のないスニーカー”。キャンプなどのアウトドアからタウンユースまで、幅広く使える靴になっています。
ハットモックの特徴をご紹介していきましょう。まずは軽さです。US9.0サイズ(27cm相当)で片足わずか155gと、めっちゃ軽いです(一般的なスニーカーは片足350~400g)。履いていることを忘れそうになる素足感覚で、どこまででも行けそう。
筆者の持っているサイズ(29cm)だと163gでした
軽いうえにとてもやわらかく、こんなふうにギュっと握ることもできるほど
アッパー部分はソフトなキルト地で、足を包み込んでくれます。ナイロン製なので汚れにくく、お手入れも簡単。半面、アウトソール部分はとてもしっかりしており、最薄部でも2cmの厚さ。履いてみると、この軽さでありながら、しっかりと着地面をグリップしてくれるソールの厚みに驚きます。
アッパー部分はキルト地。やさしい履き心地です
ソール部分はあまり溝がないのですが、グリップ力は高くしっかりと歩けます
ソールは最薄部でも2cmの厚みがあり、クッション性も抜群
すっぽり包み込まれる履き心地
履いてみると、足入れが非常にスムーズで、簡単に足が収まります。そう聞くとフィット感がないのではと心配されるかもしれませんが、着脱が簡単なのにもかかわらずしっかりホールドしてくれる不思議な履き心地です。
そしてこのハットモック最大の特徴は、かかとをつぶして履けること。アウトドアシューズはもちろん、スニーカーでもあまりそういう仕様の靴はありませんよね。子供の頃は、靴のかかとを踏んでいると怒られたことも……でもハットモックならどんどん踏めます!
かかと部分が、いかにも踏んでくださいと言わんばかりに切り替えられています
きちんと履けばかかとをしっかりホールドし、つぶして履いてもじゃまにならないマイクロファイバーの生地になっています
これとっても便利です。たとえばキャンプなら、テントに出入りする際に本当に簡単に脱ぎ履きできますし、タウンユースでも、ちょっと履きのときにすごくラク。かかとを踏んでも変わらずフィット感があり、快適です。
ここまでの写真でお気付きかと思いますが、甲の部分にわっか状のハンギングフックが付いています。手で持つときの持ち手としても使えますが、ここにカラビナやロープなどを付けて結び、リュックに吊り下げることもできます。超軽量ゆえにできることですね。
カラビナなどを付けて、リュックにぶら下げられます(写真のリュックはアウトドア用ではないですが)
ロープや紐などで結んで持ち運んだり、ぶら下げて乾かしたりも可能
アウトドアで、現地で遊ぶ用の靴として、また予備の靴として気軽に持って行けるので便利ですよ。もちろん引っかけるだけでなく、ぺしゃっとつぶして旅行カバンに入れて、旅のお供として持って行くのもいいですよね。
サイズ感ですが、かなりぴったりめです。筆者はいつも28cmの靴を履いているのですが、足の甲が高くちょっと不安があったので、ワンサイズ上の29cmを選択しました。筆者は足自体も大きいほうなので、これでジャストサイズ。つま先部分は幅広なので窮屈な感じはありませんでした。カラーバリエーションは7色です。
履き口のゴムはだんだんなじんで少し伸びてくるので、甲のサイズ感にこだわりすぎる必要はないかもしれません
靴下を履いてもちょうどいいです
実際に使っていると、まずすっぽりと簡単に履ける足入れのよさと、いっぽうでホールド感もあるという履き心地に感心します。歩いていると、こんなに軽いのにしっかりとしたソールの厚みで、かなり快適。フィット感抜群でクッション性にすぐれているため、長時間履いていても疲れを感じにくく、特に素足で履いているときは、まるで何も履いていないような裸足感覚で歩けるのも個人的にとても気に入っています。
筆者はかかとをつぶして履くことが多いですね。ゴミ捨てやコンビニといった“ちょっと履き”にとても便利です
フィールドでも街でも快適に歩けます
タウンユースとしてはもちろん、キャンプやBBQ、フェスといったアウトドアでも活躍します。かかとをつぶしてサンダルとしても履けるので、オフィスの室内履きとしても最適ではないでしょうか? 1足持っていると何かと使えるシューズですよ。
「月刊PCエンジン」誌で編集ライターデビュー。「64DREAM」誌デスクを経て前職はXbox 広報のゲーム漬け人生。猫とガンプラとaqoursが存在理由のホビー担当。