子供には、点々をいっぱいつけてあげたい。小っちゃいときはよくわからなくても、大人になっていくうちに、世の中にはいろんな大人がいる、すごい本気でやってる人がいる、じゃぁ僕はどういう大人になろう、って考えていくと思うから。私も実際小さいときに、絵とか親と一緒に見に行ってもよくわかんないでしょ?小さいときって。でも初めて見る大きい絵とか彫刻とか、“これ作ったんだ、すごいなぁ”みたいな。その程度でしかなかったかもしれないけど、何かしらの影響はあると思う。うちの父親が美術関係の仕事をしてるんで、箱根の彫刻の森美術館に行くと、“お父さんがこれ職人として参加した作品だよ”って言われて、“わぁ、すごいおっきな親指だね”みたいな(笑)。そんなことしか言えないんだけど、勉強になることはあるし、心が動く。昔、「レモンキャンディ」って歌詞にも“いろんな大人たちの点を結んで旅していく”って書いたんだけど、大人はそういうことを子供にしてあげるのが役割だと思う。

子供の頃は、プロコルハルムの「青い影」がすごい好きで。あと学校の音楽の時間も好きだったから「エーデルワイス」とか、クリスマスっぽい曲とかも好きだった。ちょっとホーリーな感じ。すごいCharaっぽいでしょ?9歳からCharaだったから(笑)。そのくらいが吸収する年だからね。上の子は今11歳で、下は7歳。ママの曲も楽しんでるみたい。デモの段階から聴いてるから覚えちゃう。“なんか聴いたことある鼻歌歌ってるな〜・・あ、私の曲か箔うん、覚えちゃった”って。でも歌謡曲を聴いちゃダメとは言わない。そういう世代の楽しみ方もあるし、逆に私も“よく聴いたらこの曲いい歌だね”っていうのもあるし。ミュージシャンになってほしいかどうかは別として、音楽は絶対やったほうがいいと思う。プロかどうかに関わらず、できれば音楽の力を借りて自分以外の人と融合したりしてほしい。自分を表現して、自分のこともわかりながら人とうまくやっていく、調和していく、それはすごく素敵なことだから。

なんとなく好き。自分がカバーするならこれは入れたいな、って思う1曲。メロディも覚えやすいし、切ないコード進行も好きだし、声も好き。最初にUB40バージョンを高校生のときにリアルタイムで聴いて、調べたらこれはカバーだと。で、元曲を調べて聴いたら、こっちもいいじゃん!って。

JBは映像もできれば見てほしい。動きが変でしょ?“ゴリラ!?”と思うんだけど、かっこいい(笑)。見た目のかっこよさって人それぞれ感覚が違うかもしれないけど、こういう“変だなぁ”くらいのかっこよさや“スゲェ!”っていうのを小さい頃からいろいろ見てると、見た目が美しいとか整ってるとかそういう基準からはずれたかっこよさに気づくと思う。自分はゴリラだ・・って思ってる子がいたとして、でもゴリラでもかっこいいじゃん!って。うちの息子も『エド・サリヴァン・ショウ』とかにJBが出てるのを見るのが好きで、真似とかしてる(笑)。真似しちゃうような個性ってすごいよね。

たくさんいい曲を書いてるけど、王道のこの曲を。いろんな人がカバーしてる。尊敬するシンガーソングライターだよね。売れてる人っていうのはやっぱりどこか絶対いいとこがあると思う。若いときって、ちょっとメジャーすぎるからかっこ悪い、俺は人とは違うものを聴きたい、って思うじゃない。でも、それも聴いて、これも聴けばいい(笑)。

この間札幌でカバー曲を歌う機会があって、この曲を歌ったの。いい曲だなぁ、って。ネットで調べたらいろんな人がカバーしてて、す〜ごい!いろんなバージョンがある。唱歌みたいなものからみんなで歌うゴスペルみたいなものまでさまざま。昔、大阪でやったイベントの打ち上げでみんなでセッションしたりしてるときに吉田美奈子さんがこれをアカペラで歌いだして。すごかった〜。そういう人でさえも歌いたいと思う曲なんだなぁ、って。

いろんな曲があるけどこれがいいかなぁ、って昨日ダンナちゃんと話してて(笑)。ボブ・マーレーの曲はみんなとすごい融合しやすい。子供ってレゲエ好きだよね、最近だとハナレグミのアルバムに「ドレミレゲエ」っていうのがあって、歌詞も面白いの。♪味噌汁つくるのどうやるの〜、って(笑)。家族で「人生ゲーム」しながら聴いたり。子供たちも真剣にゲームができる歳になったからね。でも子供だからって容赦はしない(笑)。たいがい私が負けるんだけどね。グリコとかやってもたいがい私がいつまでも行けないの。パパちゃんがいつも1位でね、悔しい(笑)。
| 1 |
2
| 