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楽天に怒りの鉄拳…公取委員長が「三木谷社長の横暴を許さない」ワケ

これはプラットフォーマーへの警告だ

楽天VS公取委の構図

公正取引委員会は、2月10日、インターネット通販サイト「楽天市場」を運営する楽天に対し、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)の疑いで立ち入り検査に入った。

強制調査権を持つ怖い役所ながら、普段はソフトな印象の公取委だが、楽天に対する判断は迅速、かつ積極的だ。背景には杉本和行委員長の「プラットフォーマーの横暴を許してはならない」という強い意志がある。

楽天VS公取委の構図を読み取りたい。

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楽天が、3月18日から実施を公言している「3980円以上の送料無料」というプランの導入に対し、出店者の集まりである「楽天ユニオン」は、1月22日、独禁法違反の調査を求める署名を提出した。

それを受けて公取委は、1月28日、出店者から事情を聞くなど調査を開始した。だが、楽天は意に介さなかった。

翌29日、楽天の出店者などを集めた「楽天カンファレンス2020」で、三木谷浩史会長兼社長は「たとえ政府や公取委と対峙しようとも必ず実行する」と、ぶち上げた。

公取委に対する挑戦状である。