すっごいありふれている話なんだが書かせてくれ。
っていっても、これから書くことは
とりあえず本を10年間作っている。
編集者としてのおれは、書いてて吐きそうだけど、めちゃくちゃ無能だ。
無能にもいろいろ種類はあるけど、
おれはとにかくそれができない。
見よう見まねでやってみようとするが
言葉を選ばなければ、「売れない」人ばかりだ。
複雑で、わかりにくく、答えのない、この世の過酷さを照射する言葉。
いま、それに金を払うほどみんな余裕がないのは、頭ではわかっている。
「良いと言われている」コンテンツを、
上記のやりかたで世に出してみるんだけど
やっぱり、おれみたいに商才がない奴が
よくわかっていないままやると、だめだな。
爆死はしないが、爆発もしない。
おれが、編集者として爪痕を残したいばかりに
かけがけのないリソースを、いちばん良い形で発揮できなかったとしたら。
書き手だけじゃない。
本が売れなかったらもうみんな徒労になってしまうんだよ。
数えてみて、おれは10年間で80冊の本をつくっていた。
80冊、重版かかったのも流石にあるけれど、でも
もう降りさせてくれないか。
もう本をつくらない部署に異動させてほしいと部長に伝えたものの
まだまだ大丈夫、これまでどおり誠実にやんなさいと係留される。
ありがたい。実にありがたい。いっそ死ぬといいのかな。いっそ死ねばもう本つくらなくていいかなって最近、新宿駅に降りて思うんだよ。みんなゴシップに飢えてるし、そういうの、いいじゃん。なんかさ、アガるじゃん。出版社なんざ、そのくらいのストーリー持ってたほうがさ。でもおれみたいなのって、結局そんなの出来なくて、また明日もさ、企画会議に出るんだよ。これは目標部数5万部ですなんていってさ。それで通過しちゃうんだよな。止めてくれよ。わかるだろ。そしてさ、報告するんだよ著者に。おめでとうございます。あなたにとってこの本が、作家としての、門出になると思っています。いい本にしましょう。救われる人がいる本にしましょう。微力ながら全力を尽くします。
おれみたいのと仕事したいって言ってくれた書き手のために、なんだってするよ。
でも、おれが教育担当やってた新卒がさ、初めてつくった本がさ、15万部いったって聞いてさ。
本当にごめんなさい。
もう限界かもしんない。
みすず書房に転職したら?
爆発しないが爆死もしないんなら書き手としては有り難いぞ。書き手としては編集のおかげで売れたら売れたで己の実力以上になったと感じて次が怖いからな。書き手にも会社にもお前...
10年間やってた編集といつもの増田に文体が似ているいつもの増田
本、読んでないんじゃないんすか。本の効用忘れちゃったんすか。睡眠導入剤! (嘘ですごめんなさい。本作ってる人尊敬してます!!
もののわかった作家「まあ本当に無能だとおもったらすぐに見限って自費出版してコミティアか文フリに出るから気にしなくていいよ」
80冊のうち、重版未定とかで在庫切れになってないのは何割くらいあるの? 売上とは別に、そこが一つの指標になるんじゃないのかね。 まあ数十万部のベストセラーを一回くらいは出し...
編集って機能はネット時代になろうと廃れるものではないけれど、紙の本というメディアは縮小傾向は否めないですよね。 作家-出版-取次-書店-読者っていう枠組みが便利すぎたの...
商才というのは「これまで売れなかった自分が素晴らしいと思う作家をいかに売り出すか」が問われるということなのに 「俺が素晴らしいと思うものは売れない、俺が素晴らしくないと...
自分でいいと思ってるのと世間で受けるものはたいてい違ってるだろ。シェフだって自分でいいと思ってるもの作ってないじゃん。
仮にも編集者がこんな文才ないとか嘘やろ
編集者に文才いらないし関係ないだろ
長年人一倍本を読んでいたらもっと風格のある文章を書けるだろ
人はソイツにわからん物事は正しい判断ができないもんだぞ
ほとんどの営業は商品理解してないと思うけど
以上、福利厚生超絶神の3大出版社年収1000万編集者の自虐風自慢でした