
JR渋谷駅の山手線外回りホームに「無人ラーメン店」が2月14日〜28日の期間限定でオープンします。
この無人ラーメン店「モッチッチ・ステーション」は、即席麺を手掛けるエースコックと、日本マイクロソフト・アイロボットジャパンの3社が提携。マイクロソフトのクラウド「Azure」と、アイロボットの最新掃除機を応用した店舗となっています。
▲店舗はJR渋谷駅・山手線外回りホームに14日〜28日オープン店内には即席麺を並べた棚と給湯器、テーブルで店舗が構成されており、パット見はコンビニのイートインのように簡素です。棚から即席麺を取り出すと、計量メーカーイシダの重量センサーが個数を算出し、Suicaをかざすと決済が完了します。
▲重量センサーで棚から取り出した即席麺の個数を識別
▲JR駅構内にある関係で、キャッシュレス決済はSuicaのみ対応お湯は客自身が給湯器から注ぎます。注ぎ終わると、その瞬間からきっちり測る「熱湯5分」のタイマーが駆動。テーブルの隅にはQi(チー)対応のワイヤレス給電エリアがあり、iPhoneなどの対応スマートフォンを置くだけで充電できます。
▲お湯は棚から取り出したカップ麺に自分で注ぐ
▲お湯を注ぎ終わった瞬間に「熱湯5分」タイマーが駆動
▲食べ終わるとロボット掃除機が机を拭いてくれる
▲テーブルの片隅ではスマホをワイヤレス充電(Qi)できる自動販売機を使うほうが手っ取り早いのでは?
ここまで聞くと、自動販売機でラーメンを販売するほうが手っ取り早いのでは... と思ってしまいますが、同店舗の開発を手掛けた日本マイクロソフトによると、この無人店舗は『最新技術を結集』し、「低コスト」かつ1か月という「短期間」で開発したことに意義があるといいます。

▲日本マイクロソフト 業務執行役員 Azureビジネス本部長 浅野智氏
即席麺の個数を見分ける重量センサーや、Suicaによるキャッシュレス決済、ロボット掃除機などは、マイクロソフトのクラウド「Azure」上で一括制御。これは、日本マイクロソフトの流通小売業向けソリューション「Smart Store」のコンセプトを応用しています。この構築にはすでに存在するリファレンスモデルを活用し、短期間かつ低コストでの開発が可能になったといいます。
また、店内に設置されたカメラが購入者の性別や年齢などを識別し、マーケティングや商品開発などにも活用可能。違う商品を並べて分析するABテストも行えます。
このように、店舗の無人化からデータ活用までを一気通貫して、短期間かつ低コストで構築できるのが本ソリューションの強みとしています。