北京=高田正幸
新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国で、指導部が世論の引き締めに力を入れ始めた。新型ウイルスの脅威に警鐘を鳴らした医師が死去したのを受け、知識人らが「言論の自由」を求め始めたことへの警戒があるとみられる。
共産党最高指導部は3日、新型肺炎対策を検討した会議で、党機関に「世論を正しく導け」と指示。政府や党の取り組みの成果や現場で生まれる感動的な話を積極的に報道するよう求め、「ネットメディアの規制を強めよ」とも命じた。
党中央宣伝部は300人の記者を状況が深刻な湖北省に派遣すると発表。国営メディアの記者は「前向きな話を報道して、政府の対策を肯定しろという意味だ」と話す。
一方、市民への言論統制も強ま…
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