停泊が続くクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に向かう防護服姿の関係者(11日、横浜・大黒ふ頭)=共同
厚生労働省は12日、横浜港で検疫中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で新たに39人の新型コロナウイルスへの感染が確認されたと明らかにした。同船の感染者は計174人になった。同船の感染者の中で4人が重症となっていることも判明し、また検疫での作業に当たった同省の検疫官1人が感染したとも発表。国内の感染確認はクルーズ船を除くと29人となった。
加藤勝信厚労相は同日、記者団に「船の乗客らの健康確保に最優先で取り組むとともに、検疫職員らの感染予防も改めて徹底したい」と述べた。
同省によると、重症の4人は60~70代男性で日本人3人と外国人1人。人工呼吸器による管理や、集中治療室での治療が必要になっている。
また感染が確認された検疫官は3日に船内での検疫が始まった際、乗客らに健康状態を尋ねる質問票の回収などを担当していた。マスクや手袋を着用していたが、防護服は着用しないルールだったという。下船後に検疫所内で仕事をしていたといい、家族や同僚らについても濃厚接触者として健康状態を調べる。