ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18)=岩手・大船渡高=が11日、石垣島キャンプ個別練習でのキャッチボールで多彩な変化球を披露した。キレ味抜群のスライダーも投じ、守護神の益田直也投手(30)を驚かせた。
一級品は最速163キロの直球だけではなかった。室内練習場で右腕がスライダー、カーブ、チェンジアップを続々と投げ込む。キャッチボールの相手を務めた2年目の古谷が「曲げなくていいよ。怖いから」と悲鳴を上げるほどの鋭い変化だった。
古谷の真後ろで興味深げに見ていたのが益田だ。スライダーに目を丸くし、佐々木朗に握り方などを質問。「すごく曲がっていたので、どうやって投げているのかなと思って」。昨季27セーブをマークしたストッパーは「(スライダーを)投げられないので。参考にします。彼はすごい」と何度もうなずいた。
ブルペン捕手を相手にしたキャッチボールでは、力強い直球を投げ込んだ。吉井投手コーチは「疲れていると思うけど、張り切ってやってくれているので順調」と目を細めた。プロ初のブルペン投球は、石垣島キャンプ最終日の13日。万全の準備を整え「令和の怪物」が、実力の片りんを披露する。 (伊藤玄門)
▼フォークもすごい 益田から絶賛されたスライダーのほかにも、佐々木朗には大きな武器がある。高校時代に勝負球で使っていたのがフォークボール。
昨年8月、U-18日本代表の先発で大学ジャパン相手に投げた壮行試合(神宮)では1イニングを2三振。最速156キロの直球に130キロ台のフォークを織り交ぜ、フォークでも1つ三振を奪った。