名古屋グランパスは8日、沖縄県南風原町の黄金森公園陸上競技場でJ2北九州と練習試合(45分3本)を行い、6―1で勝利。戦術の磨き上げなどを目指した、春季2次沖縄キャンプを打ち上げた。約3週間のキャンプを終えたチームは、16日のルヴァン杯開幕・鹿島戦(パロマ瑞穂)や、22日のリーグ開幕・仙台戦(ユアスタ)に向けた調整を進める。
攻守で理想型の片りんは見せた。速い仕掛けを目指すグランパスは序盤から、新チームで取り組んできたハイプレスを実践。前線のスペースを突くパスも交えて徐々に相手を翻弄(ほんろう)し、フィッカデンティ監督は「今までの練習試合よりも、比較的長い時間やりたいことができた」と評価した。
4日のJ3八戸との練習試合(45分3本)で不発気味だった攻撃も、この日はかたちが見えた。2本目。相手陣の中盤でボールを受けたMF阿部が、素早く駆け上がって前線へ縦パスを供給。その流れのまま相手守備を崩し、チーム2点目につなげた。
「前線の選手がスピーディーに関われるのは、やっぱり一番良いもの。そのために前のポジションに入って、どんどん入れていかないと」
この日は出場こそ65分間にとどまったが、1本目にはゴール前で相手のパスミスを逃さず、“移籍後初ゴール”となる先制点をマーク。主力組が90分間ノーゴールに終わった前試合から一転、2得点に絡んで攻撃を活性化させた。