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【政治】

<点検「桜を見る会」>安倍政権で参加者・支出増

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 安倍晋三首相主催の「桜を見る会」で最初に問題視されたのは、規模の肥大化だった。第二次安倍政権の下で、参加者数や関連支出は膨張を続けた。

 招待客のほかに家族など同伴者を含めた会の参加者数は、二〇〇〇年代後半は毎年一万人前後で推移してきた。民主党政権だった一一、一二年は中止され、第二次安倍政権での開催となった一三年以降は増加を続け、一九年は〇〇年代後半の水準の二倍に近い約一万八千二百人に達した。

 予算額は一四年度以降、千七百六十七万円に固定されていた。一方で実際の支出額は一四年度の三千五万円から、一九年度には五千五百十九万円に膨れ上がった。政府は、開催経費が予算額を大幅に上回ったのは、参加者数に応じた飲食の提供が必要だったからだと説明している。

 首相は国会で、会の肥大化の要因に「長年の慣行」を挙げている。過去の政権から続く構造的な問題であって、自身が引き起こしたのではないという理屈だ。だが、第二次安倍政権での急増は明らかで、首相の説明はデータと矛盾する。

 首相が地元支持者を多数招いていたことも明らかになり、「私物化」批判が強まった。政府は二〇年度予算の概算要求段階では「実態に合わせ」前年度予算の三倍超の五千七百二十九万円を計上したが、今年の桜を見る会は中止せざるを得なくなった。 (中根政人)

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 桜を見る会を巡り、不適切な対応が次々と明らかになりました。会への招待や運営、前夜の懇親会、公文書管理のテーマごとに、問題点を改めて点検します。

 

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