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【政治】ホルムズ航海日誌 黒塗り 昨秋、海自訓練時 イラン側が追尾か
海上自衛隊の艦艇二隻が昨秋、中東イラン沖のホルムズ海峡を通過した際の航泊(航海)日誌を防衛省がほぼすべて黒塗りにして野党に提供したことが分かった。共産党の穀田恵二氏が十日の衆院予算委員会で、提供された航海日誌や一部報道に基づき、海自艦がホルムズ海峡付近でイラン革命防衛隊の艦船に追尾された可能性をただした。 防衛省によると、安倍晋三首相が昨年十月十八日に海自の中東派遣の検討を指示した後、掃海母艦「ぶんご」と掃海艇「たかしま」が米国主催の国際海上訓練に参加するため、バーレーン周辺海域へ向かった。 共産党に提供された航海日誌は十月二十三~二十五日分。二十四日午前六時すぎの「針路(黒塗り)に変針」との記述後、午後十時すぎの針路変更までほとんどが黒塗りだった。この間に「ホルムズ海峡に入る」「ホルムズ海峡を出る」との記載はあるが、時刻や前後の動きは黒塗りだった。 穀田氏は予算委で、朝日新聞の報道を踏まえ「黒塗り部分に追尾を受けた記載があるのではないか」と確認を求めた。これに対し、河野太郎防衛相は「今後の任務遂行、安全確保に支障が生じるので不開示としている」と明言を避けた。 穀田氏は「追尾されたのか否かの重大な事実まで隠すのは許されない。追尾が事実なら、今回の中東派遣で自衛隊員を危険にさらすことは明白だ」と批判した。現在、中東に派遣されている海自の活動海域にホルムズ海峡は含まれていない。 (山口哲人) PR情報
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