[酷評ネタバレあり感想]映画『ヲタクに恋は難しい』オタクへの偏見と蔑視を助長する愚作

[酷評ネタバレあり感想]映画『ヲタクに恋は難しい』オタクへの偏見と蔑視を助長する愚作

今日の映画感想はヲタクに恋は難しいです(記事の終盤までネタバレはありません)。

個人的お気に入り度:1/10

一言感想:氷結地獄(サムさ的な意味で)

あらすじ

高畑充希が奇声をあげたりオタク同士がわちゃわちゃしたりします。

もう最悪です(ゲッソリした表情で)。

監督・脚本は『銀魂』や『斉木楠雄のΨ難』などの福田雄一です。
映画ファンのアンチが多い福田雄一監督ですが、個人的には今までの作品は「コントみたいだけどこれはこれで笑えるからいいんじゃない」と思うことも多かったんです。
でも、この映画はどうしても擁護できないんですよ。

何より全方位的につまらないんですよ。
タイトルに書いた通りオタクへのリスペクトのなさ、いや偏見と蔑視がありありと見え、究極的にまで不快だったんですよ。

山積みな問題点を、1つずつ記していきましょう。

※以下からは映画『ヲタクに恋は難しい』をメタメタに酷評します。この映画を楽しんだという方は不快に感じられる可能性があります。ご了承ください。

主人公を見続けるのがつらい

まず最初に挙げる問題点は高畑充希の演技です。
もうね、常に挙動不審で、目をギョロッと見開いてて、もう全編で気持ち悪いんです。
予告編をスクショするだけでゲンナリしました。

しかも(数は少ないとはいえ)「イェエエエエエ!」と奇声をあげたりするんですからね。

オタクの気持ち悪さを過剰に気持ち悪く描くという時点でもう最悪なのに、さらにキッツいのはミュージカルシーンを除いて彼女がずっとこの同じ演技ということ。

オタク会話などしていない、会社で仕事をしている時でも、常にこの感じ。
この主人公を見ているのがキツいので、200回くらい本気で帰りたくなります。

せめて「普段は可愛い女の子なのにオタク会話をしている時に素の自分が出る」という演技バランスにするべきだったでしょうよ(後にも書きますが原作マンガはそうなってます)。
それでこそ高畑充希の演技力が生きるし、「ギャップ笑い」にも繋がるはずなのに。

言うまでもなく、これは高畑充希本人のせいではありません(大好きな女優さんです)。演技指導でこうしろって言ってんのが悪いんですよ。
実際の本編の彼女を見れば、「オタクを最初から最後まで気持ち悪く演じろ」って言っているとしか思えないんだから。

オタクが気持ち悪いという偏見と蔑視に溢れてる(『翔んで埼玉』の真逆)

その高畑充希の演技1つとってみてもわかる通り、本作はオタクが気持ち悪いと言う蔑視と偏見を植え付ける、作り手がそう思っているんだなとビンビンに伝わる内容となっています。

さらに最悪なのは、そのオタクの気持ち悪さをひたすらに強調し、それを覆すこともないということですね。
最低限の「オタクの良いところ」「オタクの素晴らしさ」を見せようとする意思も全く感じられません。

この『ヲタクに恋は難しい』の公開記念として、先日『翔んで埼玉』が地上波放送されましたが、これももう悪質なレベルだと思うんですよね。

翔んで埼玉

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『翔んで埼玉』は差別と偏見を過剰なギャグにしながらも、尊厳も持っていたいという切実な気持ちも表れていた、しっかり埼玉という地へのフォローやリスペクトもある素晴らしい映画でした。
その地上波での宣伝で、オタクへの偏見と蔑視に溢れて、「気持ち悪い」という印象だけを強調し覆さないという、完全に真逆の精神性に溢れた映画『ヲタクに恋は難しい』を宣伝するっていうことですから。

※『翔んで埼玉』の素晴らしさを解説した記事はこちら↓
【解説】映画『翔んで埼玉』が壮大かつ大真面目な映画である7つの理由 | CHINTAI情報局

似た作品(笑い)を求めた人をターゲットにしておいて、その真逆をぶつけようとするってもう最悪じゃないか。

笑えないどころか不快でしかないギャグがオンパレード

もう1つ映画『ヲタクに恋は難しい』が『翔んで埼玉』と決定的に違うことがもう1つあります。
それは、ちっとも笑えないということ。

なぜ映画『ヲタクに恋は難しい』が笑えないのかと言えば、やはりこっちも高畑充希の演技1つとってみてもわかる通り、「オタクってこういうのなんでしょ〜!」という偏見と蔑視がバリバリ伝わる、変顔をさせたり、大声でオタク用語を叫んだり、挙動不審だったりするというのばかりなんですよ。
もうオタクだからとかの以前に、どれだけ「どう〜面白いでしょ〜!」という過剰なふざけ演技をされたところで感情が無から動かない、もしくは不快でムカつかせるだけっていうね。

前述の『翔んで埼玉』のギャグが何が面白いかって言えば、「絵面はバカバカしいけど、当の本人(演じている役者)は大真面目であるということでした。
一方で映画『ヲタクに恋は難しい』は「どう〜おかしいでしょ〜気持ち悪いでしょ〜」というふざけた演技でオタクを笑っている、いやはっきりと嘲笑しているんですよ。
最悪だと思うねこういうの(最悪と書いたのはもう5回目)。オタクへの理解がない、リスペクトがないどころか、「気持ち悪いよね〜」と見下してあざけ笑っているとしか思えないんだから。

具体的につまらないギャグの一例をあげると、登場人物のオタク的な会話をニコニコ動画のコメント風に流すことですね。
うん、作り手のオタクへの認識が10何年前かでストップしたままということが伝わりまくりです。
というか、ニコニコ動画のコメントになる演出の意味がさっぱりわからない。ていうか「オタクってこういうのが面白いんでしょ?」という浅すぎる考えでぶっこんでいるだけですね。オタクへの冒涜レベルだよこんなの。しかも、このつまらないギャグを劇中で3回くらい繰り返していましたからね。

あとね、予告で観たときにも最悪だと思ったのですが、「ガチ腐女子」に「これはドチャシ○ですわ〜!」って言わせてんですよ。
あのさ、ドチャ○コってかなり意味も響きもかなり下品な言葉だと思うんですけど、それを他の映画を観に来たときに流れる予告の時点で堂々と言うのってひどくないですか。子供も観てんだぞ!「ママー?ドチャ○コって何ー?」と聞かれたらどう答えればいいんだよ!

あくまで個人的にですが、唯一笑えたのが「レストランの「ガスト」の看板が「グスト」になっていた」ですからね。コメディとしても大失敗してます。

原作マンガに対してもひどく不誠実

さらに最悪なのが、原作マンガに対しての不誠実さですね。

ヲタクに恋は難しい: 1 (comic POOL)

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自分は原作とアニメ版をこの映画版を観る前に楽しんでしました。
そちらの魅力は(異論はあるとは思いますが)「主要4人のキャラの掛け合いの楽しさ」にあったと思うんですよね。
オタクだけどキュートなキャラクターの魅力と、一方でのオタクであるがゆえに好きなことに一直線なオタクの魅力、それを会話で楽しむ。そういう作品であったと思います。

しかしながら、この「主要4人のキャラの掛け合いの楽しさ」は映画ではないです
かろうじて成海(高畑充希)と宏嵩(山﨑賢人)の序盤の馴れ初めは原作をおおむねそのまま再現しているんですが(その時点で高畑充希の演技が原作のキュートさとかけ離れているのできついけど)、その後は4人がぜんぜん絡みません

原作での「オタクカップル2組たちがオタク会話をしたりそれぞれのオタク趣味への理解を語ったりする」「一見するとキャラが違うように見える成海と花子(菜々緒)がオタク親友どうし」というのは原作では重要だと信じて疑わないのですが、そこを映画で全カットするって原作ファンに対して失礼きわまりないでしょ(後にも書きますが、これは映画としての構成のせいでもあります)。

そしてキャラ崩壊もひどい。
成海がひたすらに気持ち悪くて悲しくなってくる(原作の彼女は普段はオタクを隠して普通の人になりきっていて可愛いんです)し、宏嵩が無表情なのは原作からだからいいけど後半に「宏嵩はこんなことしない」と思えることやらかすし、樺倉太郎(斎藤工)は言葉がキツすぎる上司になっているし、花子はバーにしか登場せずに宏嵩に説教するだけの役回りだし、なんかもうひどい!
言うまでもなく俳優さんたちは真摯に演じています(特に花子を演じた菜々緒の雰囲気は原作にそっくり)。問題はこんな原作を無視した脚本にしやがったことですよ。

あと、原作を読んでいなくても、やっぱり彼らのキュートさよりも気持ち悪さや変人感が際立ち、好感を持てる要素が少ないというのがキッツいと思いますよ。
あの大ヒットしたドラマ『電車男』だって、第一話からオタクの切なさを目一杯描いてめちゃくちゃ感情移入させてくれたのに、そういう工夫すらないし……

その主要キャラ4人以外で、賀来賢人、ムロツヨシ、佐藤二朗の映画オリジナルキャラがいるんだけど、本当にただのいつもの「福田雄一監督の常連の人たち」で見ていてキツイレベルでした。
しかも佐藤二朗は開幕からあのいつものアドリブ演技で、しかも至上もっともつまらないレベルのコントをぶっこんでくれました。開始10秒で帰りたくなったのは初めての経験ですね。

ミュージカルがとにかく冗長

まだまだ最悪なところがあります。
それはミュージカルを入れたことによりつまらなさが倍増しているということ。
このミュージカルシーンは、誰の目にも明らかなように『ラ・ラ・ランド』のオマージュ……と言うか、はっきりパクっています。

ラ・ラ・ランド(字幕版)

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しかしながら、そのクオリティは本家と比べるまでもありません。
『ラ・ラ・ランド』のオープニングの楽曲はワンカットでしかもシームレスにミュージカルに移行するからすごかったのに、こっちではめちゃくちゃカットを割りまくりで踊っている場所も一区画で固定されています。
中盤も思い切り『ラ・ラ・ランド』をパクっているんだけど、デイミアン・チャゼル監督に土下座して謝れと思えるほどの酷さだよ!

さらにキツイのは、ミュージカルシーンのおかげで物語のテンポを著しく損なっていること。
『ラ・ラ・ランド』は主人公2人の心の距離感を示すのに重要になっていました。
『グレイテスト・ショーマン』はミュージカルシーン自体が物語を引っ張っており、退屈な時間が皆無でずっと楽しめるようになっていました。
しかしながら、この『ヲタクは恋は難しい』ではミュージカルそのものの必然性がなく、クオリティの低いミュージカルそのものが退屈、物語も進まないのでさらに退屈というド退屈のコンボ。いやー、キツイっす。
あと音楽も中途半端で終わってテンションの低いまま普段のシーンに戻るというのもキツい。
もう、いろいろとなんですよ。

フォローをしておくと、ミュージカルシーンでのエキストラというかバックダンサーで参加されていた方たちはとても良かったと思います。
しっかりダンスは揃っていて、ちゃんと画面に豪華さを感じられるようになっていたので。
逆に言えば、他のダンサーが登場しないミュージカルシーン全てが長すぎだし単調でつらいんですけどね。

ストーリーもつまらない

そして、ストーリー自体も擁護できないレベルでつまらないものになっています。

確かに、原作もオタクで可愛いキャラクターたちの会話劇そのものが主軸であり、大きな物語の流れというものは薄めではありました。
だからこそ、一本の映画にするための工夫は必要でしょう。
個人的には、その「どう2時間の映画に落とし込むか」ということにこそ、作り手の「実写映画化」への姿勢が表れると思ってます。

そこで映画での工夫は、「宏嵩(山﨑賢人)が成海(高畑充希)のオタク趣味を理解しようとする。恋人への意識が変わっていく」というのを主軸とすることでした。
これ自体は悪くありません。しかしながら、後半で宏嵩の行動が全く理解しがたいものなので話として成立していないレベルになってしまっています。ていうか、恋人同士がくっついて離れる、それ以上のものがなく薄っぺら、タイトルにあるような「オタクの恋の難しさ」も「そうはならんやろ!」という雑さで、どこを面白がればいいのかすらわからないレベルになっています。

さらに、前述したように「原作の主要4人のキャラクターがぜんぜん絡まない」ことがあるクライマックスの展開につながっているんだけど、それももうひどすぎて呆れ返りました。
原作を読んでいなくても、これは後味が悪いし不誠実だと思ったことでしょう。

良かったところをあげよう

散々ディスったので、良かったと思うところもあげておきましょう

・『エヴァンゲリオン』の鷺巣詩郎が作曲したミュージカル楽曲のクオリティが高い
・高畑充希、山崎賢人、菜々緒、斎藤工、それぞれの歌声は素晴らしかった
・3つ目の渋谷109の前でのミュージカルは普通に好き
・出てくるオタクの皆さんのコスプレのクオリティが最高。特に菜々緒と元乃木坂46で女優の若月佑美が素晴らしい

以上となっております。

良い映画を観ようよ

※以下よりツイートをクリックするとそれぞれの映画の解説記事に飛びます。

いやー…ね…今は素晴らしい映画がたくさんあるんですよ。
この『ヲタクに恋は難しい』の優先順位は、限りなく低めでいいです。

例えば、『前田建設ファンタジー営業部』は本当に原作へのリスペクトがある、オタクへの愛情と熱気がある素晴らしい映画でしたね。

『37セカンズ』は全ての人にオススメしたい、障害を真摯に描いた映画の大傑作でした。この記事で紹介している『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』もそうですが、障害者への差別や偏見からの脱却、そして「可能性の提示」がなされている、映画『ヲタクは恋は難しい』とは真逆の精神性となっています。

あのすごい評判を生んでいた『キャッツ』だって、作り手が本気で原作に向き合った映画でした。
あのカルトホラー映画だと断言できる怖さ、唯一無二の悪夢的世界観を体験できるという意味でも、絶対に劇場で体験する価値のある映画でしたね。
あとやはり『キャッツ』のミュージカルシーンのダンスと歌の作り込みはガチなので、雑すぎる『ヲタクに恋は難しい』と比べるのも失礼です。

さらに、『サヨナラまでの30分』も、とことん脚本や演出にこだわり、「死」と「記憶」というテーマに誠実に向き合ったからこそ誕生した、楽曲のクオリティも新田真剣佑と北村匠海の演技も歌も素晴らしい傑作でしたね。

ネタバレなしまとめ

そんなわけで、この映画『ヲタクに恋は難しい』は
・オタクに失礼で不快にさせる
・原作およびアニメ版のファンに失礼で不快にさせる
・ミュージカルおよび『ラ・ラ・ランド』のファンに失礼で不快にさせる
・映画という娯楽そのもにも失礼で不快にさせる
という全方位的に「失礼」「不快」、しかもつまらない映画でした。

でもね、これ観た自分が悪いとも言えるんですよ。
予告編で見たときにすでにオタクへの偏見と蔑視が見えていたし、自分がつまらない上に不快だと思っていた「オタクってこんなに気持ち悪いんだよ〜」ギャグも、そういうギャグが好きな人に向けているってことだし、だったら笑えるんでしょうよ。
でも、こういう「嘲笑」が「良きもの」として描かれている、それってオタクへの偏見と蔑視をやはり助長するっていうことでしょ。もう!最悪!

あー…こういう作品を表現するのにうってつけの言葉がありましたね。予告編でも言っていたこれですよ。

はい、地雷です。
以前は別に嫌いではなかった福田雄一監督、本作と『シャザム!』の吹き替えの件でもう本当に見限りました。

だいたいゲームやアニメなどの文化は日本が世界へ誇れるもので、それをバカにするという時代はもう終わっていると思うんですよね。そこに真逆の「オタク気持ち悪い〜」をぶつけてくるのって本当に最悪です。作り手は以下のマツコ・デラックスの言葉をよく聞いておいてください。

作り手は猛省してください。オススメしません。

↓以下からは作中の展開が3箇所だけちょっとネタバレです。



あさっての方向に努力しすぎて意味不明

中盤で、高畑充希(もう原作とは別人なので役者の名前で呼ぼう)はバスの中でこう言うんですよね。
「え?梶裕貴さん知らないの?『進撃の巨人』のエレンとか、『僕のヒーローアカデミア』の轟 焦凍とかの超人気声優さんだよ」

で、その後に山崎賢人は1週間有給を使って会社を休んでおり、友人の賀来賢人に連れられて声優アイドルオタクになっていました。
さらに、彼の部屋には萌え萌えなアニメのグッズがいっぱいになっていて、そのTシャツも着て「パラダイスでしょ」って言うのでした。

……えーと、つまり、山崎賢人は高畑充希のアニメオタクの趣味を理解しようとして、声優アイドルオタクを目指そう!萌え萌えなアニメのグッズを揃えよう!としたっていうことですよね(さっきの声優の梶裕貴を話していたことがフラッシュバックする)。

だったら梶裕貴が出演しているアニメを見ろよ!
これは「あさっての方向に努力をしてしまう不器用さ」ということをギャグにしているんだけど、もう意味がわからないレベルなのでどうしようもねえよ!
その誰もが思うツッコミを劇中でしてくれないばかりか、山崎賢人はやる気をなくして声優アイドルのコンサートを途中で帰ったり迷わずに萌え萌えなアニメグッズを部屋から外して(捨てた?)いるんですよ。そっちのオタクに超失礼だよ!

居酒屋でもコスプレイヤーを見下す

居酒屋で高畑充希の友人のコスプレイヤーがやって来ている(この居酒屋はコスプレOK)シーンもひどい。
高畑充希はさんざんオタク会話(これがまた浅薄な会話でひどい)を繰り広げる様を会社の同僚に見られて引かれて、しかも座席に戻ってくると彼女たちが友人じゃないと言い張り、さらには斎藤工は「こっちは仕事の話をしてんだよ!」と怒るんですよ。
居酒屋で資料を広げて仕事をしているのもどうかと思いますけど?

ここにも、作り手のオタクを見下しているという価値観がはっきり表れていますね。
「オタクたちの会話は気持ち悪い」「居酒屋で仕事をしているほうが正しい」って言っているようなシーンになっているんだから。

終わり(いろんな意味で)

クライマックスでやっと斎藤工と菜々緒がケンカ中の恋人同士であったことが明らかになるのですが……。
斎藤工は菜々緒のコスプレを一度は「似合っている」と言うも、結局は「でもちょっと年齢的にきついな」と言ってケンカしたまま終了しました。
で、このどさくさに再会した高畑充希と山崎賢人が元の鞘に収まりハッピーエンドなのでした。

結論:やっぱり

(C) ふじた/一迅社 (C) 2020映画「ヲタクに恋は難しい」製作委員会

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