練習試合が雨で打ち切られると、石川昂は足早にあいさつにいった。向かった先には、東邦高の森田泰弘監督がいた。
森田監督はこの日、沖縄入り。石川昂の父・尋貴(ひろたか)さんとともに読谷球場を訪れた。ただ、「横浜(宜野湾)に行こうと思っていたんです。練習試合があると聞いて、来たんです」と、予定を変更しての来訪だった。
そのため「ヒットには間に合わなかった。着いたら(石川昂が)サードゴロを取るところでした」と、二塁打を目の当たりにすることはできなかった。
それでもあいさつを交わしたときの話を聞くと「表情を見て安心しました。元気にやっているなと思いました」とうれしそうに話してくれた。石川昂はきっちりと恩師孝行したのでした。