ボクシングの2019年度年間表彰式が7日、東京都内で行われ、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズを制しWBA・IBF統一バンタム級王者となった井上尚弥(26)=大橋=が2年連続3度目のMVPを受賞した。井上尚は6日まで米国グアムで行っていた合宿の疲れからか発熱による体調不良で欠席した。インフルエンザなどの伝染性の病気ではないという。
最優秀選手賞の井上尚は、表彰式当日に発熱。所属ジムの大橋秀行会長は「今朝7時ごろ、39度近い熱が出たと連絡があった。時期が時期なので休ませたが、病院で検査したら筋肉疲労による発熱という診断だった」と説明した。
井上尚は、弟の元WBCバンタム級暫定王者の拓真らと6日までグアムで走り込み合宿。4月25日にラスベガスで予定されるWBO同級王者カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦に向け、厳しいメニューをこなしていた。ただ、休めば回復する見込みで、現在のところ今後の調整日程に変更はない。来週中にも本格的なスパーリングを再開する予定だ。
井上尚は11月のドネア(フィリピン)戦も年間最高試合賞に選ばれた。「最優秀選手賞も含め、会長、プロモーターとして冥利(みょうり)に尽きる。ただ今年は今年。まだまだこれからです」と、大橋会長はさらに上を見据えていた。