ショートプログラム(SP)1位で五輪連覇の羽生結弦(25)=ANA=はフリー1位の187・60点、合計299・42点で初優勝し、主要4大会にジュニア2大会を加えた6冠の「スーパースラム」を男子史上初めて達成した。SP5位で冬季ユース五輪王者の鍵山優真(16)=神奈川・星槎国際高横浜=は合計270.61点で3位、SP7位の友野一希(21)=同大=は合計251・05点で7位だった。
「スーパースラム」とは五輪、世界選手権、GPファイナル、四大陸選手権もしくは欧州選手権、世界ジュニア選手権、ジュニアGPファイナルをすべて優勝することで、国際オリンピック委員会(IOC)が運営しているサイト「オリンピックチャンネル」が命名。シングルの選手ではこれまで女子の金妍児(キム・ヨナ、韓国)とアリーナ・ザギトワ(ロシア)の2人は達成したが、男子で達成した選手はいなかった。
昨季の世界選手権覇者で今大会は出場していないネーサン・チェン(米国)は主要4大会では五輪を残すのみだが、世界ジュニアを制していないことで達成することは不可能。昨年の今大会覇者で平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨(22)=トヨタ自動車、中京大=は現時点でジュニアGP、世界ジュニア、四大陸選手権の“3冠”で、来季以降に「スーパースラム」を達成する可能性はある。シニア主要4大会を制しているヤグディン、プルシェンコ(いずれもロシア)は世界ジュニアを含めた“5冠”も、ジュニア時代にジュニアGPファイナルが開催されていなかった。