おにぎり・弁当もプロ級に!“冷めたら”おいしいごはんのススメ

おにぎり・弁当もプロ級に!“冷めたら”おいしいごはんのススメ

2020年1月22日(水)午後7時30分
2020年1月29日(水)午後3時08分

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おいしくて、身も心も温まる“炊きたて“ごはん。でも、忙しいと毎回はごはんを炊いていられないですよね?今回、ガッテンでは、お弁当・おにぎりや冷凍ごはん、さらには今大人気のパックごはんなど、”炊きたてではない“ごはんをよりおいしくする方法を大調査。すると、お弁当やおにぎりなど、冷めてから食べるごはんは、ある”ひと手間”をかけるだけで、「粒感」「甘み」「口ほどけ」がグーンとアップすることが判明!さらには、同じ“ひと手間”で、お茶漬けや丼、カレーなど汁をかけるメニューにピッタリのごはんができることがわかったんです。そのヒントとなったのは、炊飯器の進化とともに消えた”あの道具“・・・。炊きたてだけじゃない、奥深いごはんの魅力をお届けします!

今回のお役立ち情報
01

硬くてぎっちり&ベチャベチャに・・・おにぎりの悩み

お店のようなホロホロと口ほどけがよいおにぎりを作りたい!でも、ふんわり握ったつもりなのに、なぜかお米のすき間がぎっちりつまり、ベチャついてしまった経験、ありませんか?番組では、職場でのお昼ごはんにほぼ毎日おにぎりを持参している男性に密着。そこで見えてきたのが「握るときのごはんの温度」。毎朝必ず炊きたてのごはんを、熱々の状態で握り、ラップにくるんで作っていました。熱々にこだわるのは、この男性だけではありません。調べてみると、大半の人が「熱々の方がおいしそうだから」と炊きたてか、再加熱した“熱々ごはん”を握っていたんです。あまり時間をおかずに食べるなら何の問題もないのですが、冷めてから食べるとなると、ここが運命の分かれ道に!

02

おひつパワー再発見!炊けたあとの水分がカギ

冷めてもおいしく食べるには、どうすればよいのか?日本有数の売り上げを誇る弁当メーカーを取材してみると、工夫の1つとして教えていただいたのが「入れ物」でした。そのメーカーで作られている弁当は、木製の器に入れられています。昔は各家庭でも使われていた「おひつに入れたごはんのおいしさ」を弁当で再現しているというんです。カギとなるのは、ごはん粒表面の水分とデンプンです。炊きたてのごはんをほぐしておひつに移すとき、ごはんが外気にあたるため余計な水分がとび、温度が下がることで表面のデンプンがキュッと締まります。またおひつの中では、冷める過程で発生する余計な水分は、おひつの素材の木が吸収するため、表面がグズつかず、粒が立った締まった状態が長く続きます。

一方、多くの人のおにぎりでありがちな、熱々のごはんをラップで成型し、そのままくるんでしまうごはんは、おひつと正反対。余計な水分が逃げられずベチャベチャに。また温かいとデンプンが糊(のり)として作用するため、すき間がつぶれ、団子状になりやすいんです。実際に熱々ごはんで作ったおにぎりと、おひつで冷ましたごはんで作ったおにぎりを、液体窒素で瞬間冷凍。それぞれ同じ力でたたき割ってみると、熱々の方は大きな塊が残りましたが、おひつのおにぎりは粒上に砕け散りました。冷めても口ほどけがよいおいしいおにぎりを作るには、おひつで冷まし余分な水分を取り除いてあげるのが大切だったんです!

03

○○○で簡単!冷ましたごはんの魅力

でも、おひつなど木の入れ物が無い場合、似たような効果を得るには、どうしたらいいのでしょうか?ガッテンが考えたのが、ごはんをうちわで扇ぐ方法です。温かいごはんをバットなどの平たい容器か皿に移し、うちわであおぎます。すると、余計な水分がとび、表面の温度が一気に低下することで、デンプンがしまります。人肌よりも、少し低いぐらいの温度まで冷ますのがポイント。あとは、ただ寄せ集めるようにやさしく握ってあげれば、素人でもふんわり&もちもちのおにぎりが作れちゃいます。
また、このごはんは、お茶漬けやかつ丼などの丼、カレーや卵かけごはんなど、汁をかけるメニューにもおすすめ!ごはんの表面にあるデンプンがしまっているので、水分を足してもふやけにくく、粒がしっかり保たれ、ベチャベチャになりにくいんです。

※左は保温を切った後、徐々に“冷めた”ごはん。右はうちわで素早く“冷ました”ごはんです。

04

おにぎり・弁当・丼・お茶漬けにも!ガッテン流ごはんの作り方

おにぎり・弁当・丼・お茶漬けにも!ガッテン流ごはんの作り方

[材料]

  • ごはん   お好みの量

[作り方]

  1. 炊きたてのごはんをバットやお皿になるべく薄く平らに広げる。
    (※お米の粒やすき間をつぶさないように、ほぐしながら広げる)。
  2. (1)のごはんをうちわであおいで冷ます。目安は人肌よりも少し低いぐらいの温度。
    一度、ひっくり返して裏の水分も飛ばす。
    (※ごはん300g~500gであれば、表面側を1分半、ひっくり返してさらに1分半ほどあおぐ程度)。

★おにぎりの場合、ラップの上に冷ましたごはんを乗せ、塩(あら塩でない粉末上の塩がおすすめ)を振りかけ、寄せ集めるイメージでくるむと、ふんわり&もちもちの食感が作りやすくなります。


★冷ましたごはんはお弁当にもオススメ。雑菌が繁殖しやすい30~40℃の温度帯を素早く通過し、余計な水分がとんでいるので弁当の中に結露も生じにくいので、より安全に!

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ガッテン流

05

パックや冷凍ごはんこそ ○○して!

手軽で便利なだけではなく、おいしいと今大人気のパックごはん。このパックごはんにさえ、よりおいしく食べられるひと手間があるんです。それは・・・チンした直後、熱々のうちにほぐすこと。というのも、パックごはんは、ふたを開けたとたんに表面の水分がとんでしまう一方、容器に接した底面には水分がたまりやすいんです。この水分差を放置すると、本来のおいしさが味わえない残念な事態に。そこで秘けつは、上下をかき混ぜてふんわりほぐすひと手間。メーカーの方によると、風味や甘みがよりいっそう感じられるといいます。
さらに、ほぐすひと手間は、冷凍ごはんをよりおいしくいただくためにも大事!外側と内側で水分差が生じやすいため、全体を均一の状態にするには、ほぐすひと手間が欠かせないんです。

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腸内パワーを引き出す新成分!あのネバネバ食材で便秘改善SP

腸内パワーを引き出す新成分!あのネバネバ食材で便秘改善SP

2020年1月15日(水)午後7時30分

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腸内細菌を元気にし、便秘改善の効果も期待できるとして、いま大注目の“成分”があります。その名は「レジスタントスターチ」。血中のコレステロールや中性脂肪を減らす効果や、血糖値をコントロールする作用も期待できるといいます。そんなレジスタントスターチがたっぷり含まれている食材のひとつが「ナガイモ」。実は意外に多く輸出され、台湾ではシャキシャキの食感が大人気。加熱してもおいしいですが、レジスタントスターチをたっぷりとりたいなら生食がおすすめ!ナガイモの意外なレシピや、食べる際の注意点などについても詳しくお伝えしました。

今回のお役立ち情報
01

注目の成分レジスタントスターチとは?

レジスタントスターチを日本語で訳すと「難消化性でんぷん」。つまり、食べてもあまり消化されずに、大腸まで届くでんぷんです。米や豆類、イモ類などいろいろな食材に含まれていて、便秘をはじめさまざまな健康効果が期待されています。
番組では、長年便秘にお悩みの方々にご協力をいただいて実験を実施。1週間、レジスタントスターチを多く含むナガイモを毎日100gずつ、ふだんの食事に加えてもらいました。すると、12人中8人の便の回数が増加。便の状態がよくなったという声も多く挙がり、レジスタントスターチに便秘改善効果が期待できることが確かめられました。

02

便秘改善効果の秘密は“1人2役”

この便秘改善パワーの秘密は何なのか?それはレジスタントスターチが、2種類の食物繊維と同じ働きを持っていることにあります。食物繊維には、シイタケなどに多く含まれる「不溶性食物繊維」と、ニンニクなどに多く含まれる「水溶性食物繊維」があります。不溶性食物繊維には便の量を増やす働きが、水溶性食物繊維には便のかさ(体積)を増やし、また腸内細菌のエサになる働きがあります。それぞれ働きが違うため、この2種類の食物繊維をバランス良く摂取することが重要ですが、レジスタントスターチはそれだけで2種類の食物繊維と同じ働きをしてくれるのです。

03

ポイントは生食!ナガイモとレジスタントスターチの関係

レジスタントスターチは、米類や豆類、イモ類などデンプンを含む多くの食材に含まれていますが、今回の番組で注目したのは「ナガイモ」。実はレジスタントスターチは、加熱されると量が大きく減ってしまいます。しかしナガイモやジネンジョなどのヤマイモは、生で食べられるという特性があるため、レジスタントスターチを効率的に摂取することができるのです。

04

レジスタントスターチの健康効果と注意点

レジスタントスターチに期待される健康効果は、便秘改善だけにとどまりません。スタジオに出演した岐阜大学の早川享志教授によると、血中のコレステロールや中性脂肪の減少、血糖値の急上昇を抑制する効果が期待できるといいます。しかし、レジスタントスターチを含む食材には消化されやすいでんぷんも含まれているため、取り過ぎは禁物。体重の増加などにつながる可能性があります。早川教授によれば、レジスタントスターチは食物繊維の不足分を補う感覚で摂取するのがよく、ナガイモの場合1日に小鉢1杯分(およそ100g)が目安とのことです。
※人によっては、おなかが緩くなる場合があります。食べる量や頻度を調整してみてください。

05

新提案!ナガイモジュース

新提案!ナガイモジュース

レジスタントスターチを効率よく取りたいなら、ナガイモは「とろろ」や「たんざく」など、生で食べるのがおすすめ。ナガイモは皮が薄いため、皮ごと食べてもOK。意外なほど気にならず、風味も増します。番組ではナガイモを生で食べるレパートリーとして、ナガイモジュースをご提案しました。

[材料]

  • ナガイモ(皮つきがおすすめ) 100g
  • 牛乳(飲むヨーグルトでもOK) 100g
  • バナナ            100g
    (甘みの強いリンゴやパイナップルなどもおすすめ)

[作り方]

  1. 材料を全てミキサーにいれて、よく混ざったら完成。
    ※時間がたつと味がおちるため、作りたてをお楽しみください!

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