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【国際】

造反ロムニー氏「良心に従った」 トランプ氏側「党から追放を」

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 【ワシントン=白石亘】トランプ大統領の弾劾裁判の評決が行われた五日、与党共和党のミット・ロムニー上院議員=写真、上院テレビ提供、ロイター・共同=が与党から唯一有罪に賛成票を投じた。ロムニー氏は二〇一二年の大統領選で共和党候補としてオバマ大統領と戦った大物政治家。米メディアによると、大統領と同じ政党の上院議員が造反し、弾劾に賛成するのは初めてという。

 「大統領が外国政権に政敵を調査するよう頼んだことは疑いようがない。その目的は個人的かつ政治的であり、有罪だ」。ロムニー氏は上院本会議場で苦渋の表情を浮かべながら語り、「他の上院議員と異なる結論に達したが、私たちは皆、自分の良心に従ったと信じている」と付け加えた。

 ロムニー氏はマサチューセッツ州知事を務めたほか、〇二年のソルトレークシティー五輪組織委員会会長として大会を成功に導いた経歴の持ち主。共和党内の穏健派として知られ、一六年の大統領選に向けた共和党予備選では、過激な発言を繰り返すトランプ氏を批判してきた。

 トランプ政権の誕生で共和党が「トランプ党」の様相を強める中、共和党主流派の流れをくむロムニー氏は、党内でトランプ氏に物申せる数少ない存在だ。今回の弾劾裁判では、ボルトン前大統領補佐官の証人尋問に党内から賛成した二人のうちの一人でもある。

 ただ大統領周辺ではロムニー氏の造反に反発の声が上がっており、トランプ氏の息子ジュニア氏は「共和党から追放すべきだ」と怒りのツイートを投稿した。

 

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