新型コロナウイルスによる肺炎が広がる中国で、娯楽施設の閉鎖や集会の禁止など、防疫を旗印にした市民生活への取り締まりが強まっている。マージャン卓を破壊したり、無人機で人々を監視して井戸端会議を解散させたり、警察による強硬な対応も目立つ。SNSでは「やり過ぎ」との批判と、「必要なことだ」と支持する声がせめぎあっている。
「お前は命がいらないかも知れないが、他の人は生きていたいんだ!」
農家に踏み込んだマスク姿の警察官が、家の中にある2台のマージャン卓を金づちでたたき壊しながら叫ぶ。1月28日、江蘇省内の農村で撮られたとされる動画だ。ネット上で広まり、多くの中国メディアにも取り上げられた。
1月下旬以降、「人が集まることによる感染を減らす」として、マージャンや公園でのダンスなどの娯楽活動を禁じる動きが各地で続出。警察がマージャン卓を壊す動画も次々とネットに上げられている。警察が宣伝のために自ら発信する例もあり、成都市武侯区の警察は「親がマージャンに行ったら通報を」とまで呼びかけている。
過剰ともいえる取り締まりは娯…
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