「働く環境のあり方」について考える1週間「Cisco Systems Presents InterFM897 Special Week ~Workstyle Innovation~」。
HIP HOPアーティストであるKREVAさんが、さまざまなジャンルのスペシャリストをお迎えし、「Cisco Systems presents Workstyle Innovation with KREVA」と題してリスナーと一緒に“ワークスタイル”について考える特別企画です。
1月21日(火)のオンエアでは、元祖ノマドワーカーとして有名な安藤美冬さんが登場。これまでのフリーランスとしての働き方をはじめ、SNSやインターネットとの付き合い方、今後のご自身の取り組みについて語ってくださいました。
今年の肩書きは、情報発信家・miffy(ミッフィー)
番組は「フリーランスとして活動している安藤美冬と申します。今年は“情報発信家”という肩書きを作りまして、みなさんにはmiffy(ミッフィー)という名前で覚えていただければうれしいです」という安藤さんの自己紹介からスタートしました。
じつはKREVAさんと安藤さんが慶應義塾大学の先輩、後輩という間柄で、KREVAさんが1995年入学、安藤さんが1998年入学のため「どこかで会っているかもしれない」とのこと。ただ、通っていたキャンパスがKREVAさんは神奈川・湘南藤沢キャンパス、安藤さんは東京・三田キャンパスで、お互いにそれぞれのキャンパスへの行き来はほとんどなかったそう。それでも、安藤さんが「湘南藤沢キャンパスは、畜舎のニオイがすごいのは知っている」など、“キャンパスあるある話”で盛り上がります。
大手出版社を辞めて、フリーランスになったきっかけ
「今日は企業の働き方改革や企業のコワーキングスペースなどの話をしたいのですが、KREVAさんはどんなことにご興味をお持ちですか?」と安藤さん。「自分は音楽をやっていて、いわばフリーランスです。だから、会社で働いている人はフリーランスをどう見ているのか。そういう考え方の違いには興味があります」とKREVAさんは答えます。
安藤さんは2004年、大手出版社の集英社に就職。2010年頃に会社をお辞めになりましたが、その頃の日本は、やっとTwitterやFacebookなどのSNSがビジネスツールとして活用され始めた時代で、ワークスタイルの面でもフリーランスという働き方は「フリーターとは何が違うの?」というレベルでしか社会的な認知がなかった時代でした。
その中で、安藤さんはSNSやブログを通じて情報発信を行い、人との出会いを通して、自分でさまざまな仕事を自ら生み出していく方向へ働き方の舵を切っていきます。
もともと書くことと、子どもの頃から世界を旅をするのが好きだったことから、パソコンやスマートフォンなどのデバイスとインターネットを使って「好きなところで好きな仕事をする」いわゆるノマド(遊牧民)的なワークスタイルを始めることになります。
安藤さんはこの自身の働き方の方向転換について「YouTubeを例に見ると分かるように、ここ数年で、ゲーム実況や子どものおもちゃ紹介、料理など自分の得意なことを動画配信して、自分が好きなことがそのまま仕事になっていく時代が一気に到来しています。こうした世の中の動きを見ていると、私の選択は私自身にとっては間違っていなかったんだなと思います」と語りました。
この話にKREVAさんは「だいぶ先駆けていますよ」と、大きくうなずきます。
また、KREVAさんから「安藤さんがノマドワークをしていた時は、ご自身の中で『何か新しい価値を生み出しているぞ』という実感はあったんですか?」と尋ねると、「SNSで情報発信を始めて少ししてからですね」と安藤さんは言います。安藤さんによれば、大切なことは、世の中で価値があるからそれを仕事にするのではない、ということ。
「私はKICK THE CAN CREW(※)が大好きで、大学時代に毎日のように聞いていたんです。でもKREVAさんは、何十万枚もセールスを出そうと思って音楽を作っていたわけではなくて、ただ音楽が好きだという気持ちがあって、それが始まりだったと思うんです。だから(その大切な気持ちがあったからこそ)圧倒的な人気につながっていったと思うんですよね」と語ると、「ありがとうございます」とKREVAさんは照れ笑い。
※KICK THE CAN CREW:KREVAさんがメンバーのヒップホップグループ
安藤さんご自身も、子どもの頃から世界に魅せられて自然と英語を勉強したりしたこと。書くことが好きだからブログやSNSを使い始めたこと。それがだんだんと世の中に広まっていき、著名なジャーナリストの目に止まったり、大手出版社やメディアからオファーをいただけるようになったと話します。
主戦場のインターネット・SNSから距離を置いた理由
インターネットや新しいデバイスを活用して、フリーランスという新しい働き方で世の中へこぎ出した安藤さん。しかし、そうなるとワークスタイルもインターネットが主戦場になります。「ネットから抜け出させなくなるんじゃないですか?」とKREVAさん。
安藤さんは「そうなんです!当時は1日5~6時間くらいネットを見ていました。そこから仕事のオファーなどをたくさんいただけていたんですが、究極にネットをやる方向に振り切っていたことに、ある時、違和感を覚えたんです。それで反対のことをやってみよう、と思い立ってSNSやインターネットを遮断する時期を持ったんです」と話し、3段階のステップを踏んでインターネット中心の生活から離れます。
第1段階で行ったのは「時間の制限」です。
寝る前の1時間はネットをやめる、仕事のない日は午前中はネットをオフにする、といった具合です。
第2段階はスマートフォンに入っているアプリの削除です。Google マップなど実用的なアプリ以外を消していきました。
第3段階で、ついにSNSをやめます。
「それは、いままで仕事で培ってきたフォロワーさんを失うってことですよね」とKREVAさんが驚きながら聞くと、「はい。それが正しかったかどうかは分かりません。でも、好奇心でちょっとやってみたいと思ったんです。中学生くらいの子どもみたいですよね(笑)」と安藤さん。
ただ、SNSをやめたことで、自分の持っている直感が研ぎ澄まされる、という変化が安藤さんに訪れました。最初に実感したのは、自分の感覚に対する“気づき”だったと安藤さんは言います。
ある時、自著『未来を動かす バシャールが新たに語る、「最高の人生」にシフトする方法。』という本の表紙を手がけたアートワークのアーティスト・エドツワキさんを思い出して、久しぶりに会いたいと考えていたら、ちょうどその日、地元のプールで出会ったそうです。 安藤さんは「何も不思議な話をしたいわけではなくて、自分が立てているアンテナが研ぎ澄まされると、周りの出来事や情報にも気づきやすくなる、ということなんですよね」と言います。
それに対してKREVAさんは「ネットをやっていたら、そのプールに行かなかったかもしれないですよね。『もうちょっと話題のプールに行ってみようかな』となって。安藤さんが自分の感覚に従ったからこそ、自分で欲しいものを迎えに行くことができたのかもしれませんね」と答えました。
安藤さんによれば、ネットはチャンスにあふれている世界。しかし、そこから意識的に離れてみると「自分が本当に興味があるものは何かな」「自分は今の仕事に満足しているのかな」「どうやったら満足のいくような日常になるかな」と考える時間ができるということです。
KREVAさんも「求め過ぎちゃいけないというか、委ね過ぎちゃいけないのかなって思いました。インターネットのプールの中にしっかり立って、流れを感じるくらいがいいのかな。それでたまに水の中から上がる」と話します。
自分の中の「ライスワーク」と「ライフワーク」が人生を豊かにする
インターネットやSNSにつながらない遮断期間を持った安藤さん。その上で、「これからはフリーランスを始めたばかりの頃とは違うスタンスで、私がこの2年間で感じたものを、つれづれなるままに発信していこうかなと思っています」と、今のご自身の考えを明かしました。これまでは依頼されて記事を書いたり本にすることが多かったとのことですが、自分の興味のある分野をとことん取材してみたいそう。これは4月から本格的に始めるとのことです。
さらに、もう1つの活動として挙げたのはYouTubeです。 安藤さんは、いわゆるティーンエイジャーがYouTubeを心の拠りどころにしている現状を、動画コメントなどでよく目にすると言います。30代の時はサラリーマンの人がどうやってフリーランスとして起業するか、フリーランスとしてどうやって発信していくか、というあくまでビジネスを意識して情報発信をしていましたが、今後はターゲットは明確にはしないものの、子どもたちに自分がメッセージを発してみたいと語ります。
「自分自身が生きづらさを感じて生きてきたので、そういう子たちがネットを楽しみつつ、社会の中でも自分が本当に情熱を持てるものを見つけて、それで生きていくヒントになる手助けができれば」と決意されたとのことです。
「今はどんなことでも仕事になる可能性がありますからね」とKREVAさん。
また、安藤さんは「もしお金にならなくても、生きがいになりますよね」と言い、安藤さん流の働き方への考え方について語ります。
それは、「ライスワーク」と「ライフワーク」に分けて考えるということ。サラリーマンやフリーランスが食べていくための仕事がライスワーク、生きがいを追求するための仕事がライフワーク。この2つを自分の中で分けておくと、ライスワークがうまくいかないときでも嘆く必要がなくなります。ライスワークはライスワークとして取り組むけれども、ライフワークは、ただやりがいを感じるからやる。そうすると人生はもっと豊かに広がっていくのでは?と安藤さんは話しました。
安藤さんが分析する、コワーキングスペース3つの世代
安藤さんが2011年からライフワークにしているのが、シェアオフィスやコワーキングスペースなど、いわゆるいろんな人が集まって働く場所を見ることです。
「だいぶニッチな世界になってきました(笑)。お昼からようこそ、こちらの世界へ」とKREVAさん。安藤さんは取材でさまざまなコワーキングスペースへ行った際に、働く場所が変われば働く人も働き方も十人十色だなと感じたそうです。ご自身も2011年にコワーキングスペースに入居もします。
安藤さんの分析によれば、コワーキングスペースには3つの世代があるとのこと。
第1世代は、広いスペースにパーティションで区切ったシンプルなものや、オークウッドの調度品と大理石の床があるようなゴージャスな仕様かのどちらか。
第2世代は、クリエイター向けのデザインコンシャスなスペース。加えてスタジオを兼ね備えていてラジオ配信活動ができたり、お母さんが子どもと一緒に働けるような場所など、その人のライフスタイルに合わせたものも当てはまると言います。
第3世代は、法人が契約して入居するスタイルです。三井不動産の「WORK STYLING」というコワーキングスペースなどがそれに当てはまります。
安藤さんは先日、東京・六本木の東京ミッドタウン(TOKYO MIDTOWN)にある「WORK STYLING」へ行かれたとのこと。そこで特に驚いたのは、防音やセキュリティがしっかりしていたということでした。
それを聞いたKREVAさんは「そこで音楽を作ろうかな」と言うと、安藤さんは「KREVAさんが会議室にいたらびっくりですよ。私だったら3度見くらいして、『何をやっているんですか!?』と中に入っていくと思います」と笑います。
安藤さんは、「WORK STYLING」の見学で、企業の目線で求められているものが、まさに今の働き方改革と合わせて増えてきている印象を受けたようです。新しいオフィスを構えるための膨大な初期費用が抑えられる、気分を変えて仕事ができるなどのメリットがあり、今は個人・法人を問わず多くの人に活用されていると言います。
KREVAさんが「使いてぇ…!」と思わず叫ぶと、安藤さんが「私が案内しますよ!」と答えました。
最先端ホワイトボード!?さまざまなワークスタイルを実現するクラウド会議サービス「Cisco Webex」
話題はそのまま、東京ミッドタウン(TOKYO MIDTOWN)にあるCisco Systemsへ。
安藤さんはこのクラウド会議サービス「Cisco Webex」を先日、体験されたとのこと。この話題に「俺もライブで使わせてもらったんですけど、最先端ホワイトボードぐらいにしか使いこなせませんでした(笑)」とKREVAさん。
一方、安藤さんは後日ご自宅でも利用され、海外を転々とする友人と打ち合わせをしたそう。
音声のズレがなく回線が安定しているだけでなく、相手の顔を見ながら発言したり、プレゼン資料を見せながら通信できる点が良かったとのこと。また、会議内容の書き起こしや同時通訳のようなサービスが今後予定されていることに、期待をふくらませます。
また、安藤さんは「自宅にいながら会議ができるのは、子育てをしていたり、地方に住んでいたりすると便利です。参加者全員にどこかに集合してもらうのが大変というときにもすごく便利です。満員電車の緩和にもつながります。日本の企業さんは、顔を合わせてなんぼという習慣がありますが、こういうものも掛け合わせて使っていただけたらいいなと思います」と話しました。
出版社からフリーランスへと、独自のワークスタイルを変化させてきた安藤美冬さん。
それぞれの働き方をスマートにするクラウド会議サービス「Cisco Webex」やシェアオフィス「WORK STYLING」は、企業や法人で働くビジネスマンにこそすすめたいアイテムだとか。
Meraki Go
Ciscoのスモールビジネス向けWi-Fiアクセスポイント。
パソコンやタブレット、スマートフォンなどからのインターネット接続環境が、ITの専門知識がなくても簡単に設置できます。フリーランスや小規模オフィスをはじめ、カフェや店舗などに最適。あらゆる場所で、高速で信頼性の高いWi-Fi環境を手軽に実現します。
Amazon Echo
Amazonが開発したスマートスピーカー。「Alexa!」(アレクサ)と話しかければ、AIアシスタントのAlexaが反応。天気予報やニュースを教えてくれたり、自分の好きな音楽を流してくれたり、さまざまなインターネットサービスの利用をサポートしてくれます。
※Amazon Echo本体のカラーは写真と異なる場合がございます。カラーは選べません。
※EchoはInterFM897によって提供されます。
※Amazonは本プロモーションのスポンサーではありません。
安藤美冬さんサイン入り著書
『未来を動かす バシャールが新たに語る、「最高の人生」にシフトする方法。』
(ゲスト 安藤美冬さんからのプレゼント)
安藤さんからのプレゼントは、著書『未来を動かす バシャールが新たに語る、「最高の人生」にシフトする方法。』です。対談相手のバシャールさんは、アメリカのスピリチュアルのリーダーとのこと。まえがきを見たKREVAさんは「『対談相手は、宇宙存在バシャール』と書いてありますね。これは俄然、興味があります」とコメントしました。
この書籍は、安藤さんのサイン入りです。