4月の中旬からGWに掛けてのこの時期になりますと、冬季は平穏だった水槽メンバーが急に白点病に見舞われ、命を落してしまうケースが多く見受けられる時期でもあります。
特にヤッコやクマノミ系など、通常の飼育では発症が起こり辛い種類までもが白点病の猛威を受け、水槽が崩壊状態になるなど、この時期を無難に乗り越えるということは、アクアリストにとって健全な飼育を勝ち取る為の登竜門でもあります。
この状況を回避するために、不適切なアドバイスによって淡水浴を実行したり、バケツに生体を移しての投薬治療を繰り返すヒトも結構いらっしゃることと思いますが、この行為は更に生体へダメージを与えてしまう為、体力に限界が来た個体から命を落としてしまうことになっています。
淡水浴は強制的に白点虫を離脱させることは可能ですが、生体が受けるダメージが大きく更に固体の体力を消耗させてしてしまうので、白点治療と称しておこなってはならない行為です。
次にGFGや硫酸銅による投薬治療は、殺菌作用によって悪化した水質を改善させ、発症した固体に一時的な改善が見込めますが、水槽システムの不具合となる元の部分に改良を加えない限り、定期的に白点病の再発は逃れることができないものです。
白点虫は水槽から完全除去できるという考えを持っているウチは、何時になっても登竜門を潜り抜けることは出来ないでしょう。
上記の状況は濾過槽の形状が不適切且つ、メンテナンスが行き届いていない濾過槽に良く見られる症状ですが、この原因については、気温の上昇に伴い水温が上昇することによって、濾過槽に蓄積された不純物の腐敗が起こり水質を一気に悪化させ、この水質悪化により体力が低下した固体から白点病に見舞われてしまうものと考えています。
これを改善させる為には、投薬治療を行なっても一時的な改善にしかなりませんので、早急に濾過槽の掃除をおこない、濾過槽内に堆積した腐敗物を除去させる必要があります。
この他、底砂を敷いている場合に、食べ残しや糞などの雑廃物が底砂に堆積し、それが腐敗することによって同様に水質を悪化させてしまいますので、底砂にも定期的なメンテナンスが必要です。
そもそも、この症状は外部密閉式フィルター使用の水槽に良く見られますが、濾過槽の構造的な面から物理濾過の正常な機能が見込めない為、どうしてもフィルター内に不純物が堆積してしまいます。(オーバーフロー水槽でも物理濾過の形状が不適切な水槽では、同様な症状が見受けられます。)
当サイトにて何年も前から繰り返し記していることではありますが、健全な飼育をおこなう為には、生体容量に見合ったウエット式の生物濾過と、ドライ形状が維持され確実に不純物を濾し取ることのできる物理濾過(生物濾過槽内に不純物の流入を防ぐ)の形成がどうしても必要となります。機能が有効に発揮できるシステムの確立と定期的なメンテナンスの実行によって、生体は体調を崩す頻度が低減するので、未発症飼育が現実なものとなっていきます。
是非とも、ご参考にして頂けたら幸いです。