日本再生方法を考えるための殴り書き(GAFAと日本の破壊的イノベーション編)
GAFAの中で最も貧弱でかつ、明日無くなっても困らない会社と言えば、どう考えてもFacebookである。
アップルが無くなれば、世界中のiPhoneユーザーは困り果て、galaxyなどのアンドロイドを買い漁ることに必死になるだろう。逆に、Googleが無くなれば、アンドロイドのスマホを投げ捨て、iPhoneを買わなければならない。Amazonが無くなれば、一々商品を買うために、個々のサイトをいちいち見に行かなければならない地域も出てくるだろう。よって一つ倒れるだけで、リーマンショック以上の衝撃を受けることが避けられない。
対してFacebookはどうだろうか。あれが無くなっても、Facebookだけで連絡を取っていた人ならともかく、連絡手段がEメールやGメールに戻るだけだし、意外と明日無くなっても誰も困らない。インスタグラム中毒の人が困るだけで、別にTwitterでもインスタグラム的な機能は実行できる。簡単なことだが、Facebook、インスタグラムというアプリをアンインストールする以上のダメージは受けなくていいのだ。
Googleが明日突然倒れれば、アンドロイドのアプリは一切インストールできなくなるし、YouTubeも無くなる。アップルが倒れたら、アップルのアプリは一切インストールできない。それと比べたら、全然衝撃でも何でもない。
ならばなぜFacebookは、残り三者と比べ売上高も社会的必須性も無いのに、まるで同格のような振る舞いをしているのだろうか。Panasonicやフィリップス、台湾セミコンダクタの方が明日無くなったら遥かに困るだろうに。正直私は、AMDをGAFAのメンバーに入れて、GAAAにしたい位なのだが、世界中の誰もがきっとFacebookはGoogle、Amazon、Appleとまるで同格の世界の中心だと思っているだろう。
実は、将来性があると思われて世界中から評価されているだけで、あの3社と比べるとイノベーションでもなんでもなく「実態を持たない亡霊」をアップル並みだと世界中の投資家が支持してるだけに過ぎないのだ。
ではなぜ「実態のない亡霊」を世界中が支持するようになってしまったのか。
ここを理解することこそ、日本が勝ち上がる可能性であると私は見ている。
なぜなら平成で日本が起こした破壊的イノベーションはFacebookの支持されなかった版だからである。
【『亡霊』は世の中の実態経済を動かさないが人の心は動かせる】
AppleはiPhoneを買うタイミングで7万円~10万円程度消費する。
Googleは、GoogleペイやGoogleのゲームをする際、および追加の機能を買う際にお金を払う。
Amazonは、注文した際に少しずつ手数料を得る。
Facebookは時々出てくる広告料分しかお金を貰わない。
このため実体経済を一番担うのはGAFAのうちアップルであること、実体経済を一番動かさないのがFacebookであることは火を見るよりも明らかだ。
では可処分時間を一番奪い取るのはどこのどいつか。と考えてみよう。
アップルはアップルオタクでも無ければ、「アップルに」掛ける時間は、iPhoneを買いに行く時だけでしかなく、普段は「可処分時間」を共に過ごす端末ではあるものの「可処分時間」を奪わない。
むしろアップルが可処分時間を取るということは、iPhoneの立ち上がりに5分掛かるようなもので、取れば取るほどクレームが入り、別の機種に乗り換えてしまうだろう。よって奪う可処分時間はむしろ年を追うごとに削っていく企業であると分かる。
Amazonも同様で、商品やアマゾンランキングをずっと見てる人でもなければ、時間が掛かるということは、発注に時間が掛かることと同じだ。それを極限まで削り落としたから世界覇権を取ったわけで、こちらも奪う可処分時間は年を追うごとに削られていくに決まっている。むしろ店に買いに行く時間を大幅に削ったのがAmazonだろう。よって世界で一番人々に可処分時間を与えた企業だと言われても異論はない。
次にGoogleは、ずっとGoogleマップでも見てるような人でも無ければ、Googleのゲームをしてる時間と検索時間が奪う時間だ。個々のアプリケーションであるゲームはともかく、検索面では可処分時間を削らないと、
検索して欲しい情報を得るのに時間が掛かるだけなのでやはり、奪う可処分時間は削る企業だ。
一方、Apple、Amazonと比べると、ゲームや個々のアプリケーションという可処分時間を奪いたいサービスも持っていることが分かる。
では最後に、Facebookはどうだろうか。Facebookの収入は広告収入だ。広告収入ということは長く見てくれるほど沢山広告を見る機会があるわけで、Facebookは可処分時間を奪い取るために一生懸命になるに決まっている。
よって、可処分時間を与えたくてしょうがないAmazon、可処分時間を奪いたくないApple、可処分時間を与えもするし取りもするGoogle、可処分時間を取りたくて取りたくてしょうがないFacebookという構図が見えてくる。
またこの4社で見ると可処分時間を与えるものほど関わる経済規模は大きく、可処分時間を奪うものほど経済規模は小さい。
例えば自動車は、本来歩いたらかかり過ぎる移動時間を与えるためのツールだ。余りに当たり前すぎることだが、自動車が無ければ今の経済は全くもって機能しない。当然自動車の全体の産業は、Facebookより遥かに大きい。よって、可処分時間を与えるやつ程に、奪うやつよりも金を動かすと良く分かる。
では日本が起こして来たイノベーションとは何か考えていくことにする。
日本は昭和の時代では、可処分時間を与えるものに関する破壊的イノベーションを起こし続けていた。例えば、今回ノーベル賞を取ったリチウムイオン電池が最たる例で、ずっとコンセントに差し続けるという可処分時間の消費を取り払った破壊的イノベーションだ。
しかし、平成になると日本の経済は失墜し、可処分時間を与える破壊的イノベーションは一気にできなくなってしまった。このため、日本が復活するためには可処分時間を与える破壊的イノベーションを起こすための政策もあって然るべきである。それが修士・博士の無償化であり、SBIR制度改革であることは突き止めている。
修士と博士の母数を一気に増やし、SBIR制度による手厚い保証にてイノベーションを起こすベンチャー企業を沢山作ってもらうのが狙いだ。この政策の組み合わせ最大のメリットは、そもそも修士の数が日本は余りに少ないために、どんだけ手厚く博士やポスドクが新たに起こしたベンチャー企業に金を流そうが、今回安倍政権が決定した環境問題対策に対する一年3兆円の予算より遥かに少なくてすむということだ。そして費用対効果も遥かに大きいことはアメリカが証明している。
クソ左翼はいつも通り、今回の年3兆円を『安倍政権だから、海外へのバラマキ認定』し批判しているが完全に論点はズレており、今回話すべきなのは「3兆円もイノベーションに投資できるのであればより効果的な投資先があって然るべきではないか。」ということである。送られ先の批判を「いつも通りの安倍だからバラマキ、クソ認定」で埋め尽くし、本来送るべきだった送り先がどこだったかを考えることができない。
非常に厄介な連中だ。お前らの批判のせいで安倍政権が安泰になっていることを永久に理解できない愚か共め。さて、科学のリテラシーが完全に欠如しているとホリエモンに批判される『クソ左翼』のことは無視して本筋に話を戻す。
『クソ左翼』によってむしろ盤石となった自民党政権(させられてしまった+野党に本来必要なリベラルを登場させるのを邪魔し、消去法的に自民党を支持せざるを得なくなった)が高等教育とベンチャー企業支援の軽視をするがために、日本の「可処分時間を与えるタイプ」のイノベーションはかなり潰えてしまった訳だが、
日本はその分実は平成時代に「可処分時間を奪い取る」タイプのイノベーションを発展させていたことを忘れてはならない。
まさにそれこそが、GAFAにおけるFacebookの持つ「実態のない亡霊」と同じ部類なのだ。
さて、それは何だ?と言われたら、今まさに目の前にあるものと答える。
あなたは小説家になろうを読んでいるはずだ。
え?小説家になろうがFacebook並みのイノベーションだって?バカ言うなよ。って。
いや、小説家になろう、強いて言うならなろう含め同人文化こそが日本が平成時代に膨らませてきた、
21世紀を揺るがす破壊的イノベーションとみて間違いない。
同人は誰がどう見ても「可処分時間を奪い取る」タイプだとは分かるだろう。
そう、小説家になろう、pixiv、ニコニコ動画、にちゃんねるなどが、可処分時間を奪い取る21世紀の中でも特に革命的なイノベーションなのである。そしてそれに付随する「ボーカロイド」「萌え」「同人誌」「ゆっくり」「Vチューバ―」「アイドルグループ」などの文化こそが、GAFAにおけるFが持つタイプの「可処分時間を奪いまくる」イノベーションだ。
ただ、実態経済を動かさないがために、世界中の投資家がその価値を「まだ」Facebookのようには評価していないだけなのだ。
・・・日本はデフレ経済によりどんどん物価が下落し、人々が提供するサービス世界より遥か素早く安値化していった。これは、マクロ経済で見たら最悪で、賃金や生活水準で見たら酷い物としか思えない。
だが、その限りある中で、「せめて面白いものを」と人々が探求していった結果、日本は
「可処分時間を与える」イノベーションを捨てる代わりに、「可処分時間を奪いまくる」イノベーションを余りにも発展させてきた。
アメリカが何万年続こうが、日本が無ければ、ポケモンも、たまごっちも、ボカロも萌えも、Vチューバーも、ライトノベルも、小説家になろうのような誰もが小説を自由に描けるサイトも、これだけの同人文明も起こせなかったに違いない。
きっと、絵を描いてその過程を投稿する人がYouTubeに現れるくらいでそれ以上に発展できなかったはずである。これはまさに、日本がデフレ経済による困窮で誰もが「タダで最大限楽しみたい」を追求していった先に生まれた人類史を変えてしまうほどの革命だ。
ならば今度は、世界中からこれらのコンテンツを評価してもらう版なのである。
そして、投資家にその価値と可能性を知ってもらえれば、GAFAのうちFacebookには成りえてしまうのだと良く分かってもらえたかと思う。
今度は世界中に広め、価値を認めてもらうタイミングに来ているのだ。
ただ、それはGAFAのうちのFであって、GAAを作りたければ、修士博士無償化とSBIR制度による、ベンチャー企業開拓支援の改革は絶対不可欠だ。
当然、どっちもできる国家こそがこの国があるべき姿だ。
だからこそ、その根幹を担う、イラストレーター、漫画家、アニメーター、映像作家などのコンテンツに携わる人々の待遇を大きく改善しなければ日本に未来はない。
以上から、「可処分時間を与える」破壊的イノベーションのために、修士博士無償化とSBIR制度改革、
「可処分時間を奪いまくる」破壊的イノベーションのために、アニメーターの待遇改善を大きく求められる。
これからの日本人には「世界中の人々に可処分時間を与えまくる」イノベーター・科学者か、
「世界中の人々から可処分時間を奪いまくる」遊び人であり作家になってもらう他ない。
そしてそれを支えていく側になる。それを日本の生産性革命と言わず何と言えばいいのだろうか。
それが日本がGAFAに食らいつくための戦略だろう。
ただ、今の日本は余りに縛りプレイをし過ぎているので、一度縛りプレイを解除すればまだまだ可能性はあるのではないだろうか。なのでまだまだ日本は、全然オワコンではない。
ただ、GAAに一つの企業戦力だけで戦うのは無理かとは思う。日本は一つに固まり過ぎるより個々のチームで戦う方が得意なので(戦国時代は皆が最強だった一方で、大日本帝国は失敗の連続だったように)
まぁ結局、FacebookはGAFAから外すべきとさえ途中で言いましたが、FacebookはやはりGAFAの一員たる理由が分かって頂けたかと思います。Facebookは「遠くの人と遠くの人が話し合う時間を減らした、可処分時間を与えるイノベーション」ではなく「わざわざメールや電話で済むものを、みんなに共有することで可処分時間を奪うイノベーション」であるのかと思います。
これからが、日本のコンテンツ文化が世界に発信される時です。そして、Facebookのような「可処分時間を奪う」立場として世界中を熱狂させていく他ないでしょう。
追記・Vチューバーはどうやら既成概念を根底から変えた、パラダイム破壊型イノベーションのようです。
クレイトン・クリステンセンが定義する破壊的イノベーションは、性能をわざと下げることで別の良さを手にしたイノベーションなので、例えば「踊ってみた」や「Flashアニメ」などがこれに当たるようです。