「タイ人は日本のエンジニアの延長でなく自由な発想で商品企画をしている。日本人も危機感を持ったほうがいい」(ホンダモーターサイクルジャパン)

 今後も国内市場の縮小に歯止めがかからなければ、国内の開発力のさらなる海外シフトが進むことになりかねない。

 また、バイクのEV化も新たな懸念材料である。

 クルマのみならず、二輪車でもEV化は世界的な流れ。こうした中、海外メーカーや新興企業などがEVスクーターに注力している。

 スクーター大国である台湾は35年以降に販売する新車バイクをすべてEVに切り替える方針。こうした中、有力ベンチャーのGogoro(ゴゴロ)の他、大手メーカーのキムコ(KYMCO)、SYMも電動バイクの開発を積極的に押し進めている。また、中国ではヤディア(Yadea)などのEVバイクメーカーが注目されつつある。

 かたや日本メーカーは、19年4月に国内4メーカーがEVバイクの普及に向けて「電動二輪車用交換式バッテリーコンソーシアム」を設立。交換式バッテリーおよびバッテリー交換システムの標準化の検討を進めている。だが、一般消費者が購入できるEVスクーターは、いまだ50ccクラス扱いのヤマハ発動機のE‐Vinoぐらいしかない。

 かつて携帯電話市場では多くのメーカーがガラケーを生産していたが、スマホの普及でアップルやサムスンを中心とする海外勢に席巻された。二輪車メーカーも現在の125cc人気に安住していれば、いずれ携帯電話と同じことが起きる可能性もある。