今や映像制作で避けて通れない!!デジタルシネマパッケージの制作環境は何がある?

DCP(デジタルシネマパッケージ)って何?劇場上映データの仕組みを解説!でご紹介した、映像制作のファーストウィンドウとなるDCPですが、Wikiなどにある情報からだと、どのソフトを利用すればいいのか難しいところがあります。

本記事では、無料で利用できるツールから本格的なポストプロダクション向けツールまでをご紹介します。

無料から本格的なポストプロダクションツールをご紹介!!

これまで非常に多くの映像制作ツールを利用してきましたが、本記事ではその中から厳選した鉄板ツールを4つ紹介します。

OpenDCP(フリーソフト)

このソフトは有名ですね!Webでもよく紹介されているツールです。InteropにもSMPTE形式にも対応しており、字幕も工夫をすれば焼き付けではなく各字幕を選択できるSubtitle領域をDVD/Blu-rayのように構成することも可能です。

JPEG2000へ変換する際の受付フォーマットが限定的なのと構成するDCPが限定的ではありますが、きちんと作れば劇場のシネマサーバーへ問題なくインジェスト(データの取り込みと構造検査)して劇場での利用が可能です。

OpenDCPについては、こちらの記事

DCP(デジタルシネマパッケージ)を無料で作成して再生確認まで行う方法!! OpenDCP編

で紹介していますので、チャレンジしてみてください!

きちんとしたDCPの解像度や作り込みが出来ていれば、本編でも問題なくOpenDCPで納品が可能ですし、予告編などについても簡単に作成することができます。

DCP化後のプレビューがそのままできないので、別途再生環境を用意する必要なのと、バリデートチェック機能がないのでが注意する必要があります。

特に特殊なことができるわけでもないので、基本的には問題なくインジェストできます。エラーがあるとすれば大体はデータのフォーマットのほうです。

DCP-o-matic(フリーでも使用可能です)

このソフトも個人、小規模プロダクションではおなじみのDCPツールです。このツールは、DCPの運用で必要なほぼ全ての機能を保有しており、使いこなせばKDM(Key Delivery Message)、字幕(SubTitle)、その他様々なメタ情報管理も可能です。

DCP-o-maticについての操作の仕方は、また別記事で作成していきます!

DCP-o-maticは、DCPプレイヤーも備わっているので、パッケージ後のQCまで含めて完結が可能です。こちらのソフトは、シンプルなバリデートチェック機能がプレイヤーに備わっています。

easyDCP(有償)

僕の経験では、個人、中堅規模のポストプロダクションではこのソフトが一番運用しやすいと考えており、DCPサービスの立ち上げコンサルティングには、このソフトの導入を推奨しています。

easyDCPは、全ての運用機能を備えた数十万円レベルで導入が可能なため、DCP制作サービスのスターアップ段階の導入では一番運用しやすいのではないでしょうか。

非常にシンプルなUI、マニュアルもわかりやすいですし、KDM(Key Delivery Message)、字幕(SubTitle)も対応。何より有用なのは、Validate checkが可能なことです。

劇場へのインジェスト前に完全な納品フォーマットチェックが可能なため、このソフトで運用すれば、DCPの制作サービスを安心して立ち上げることが可能です。

easyDCPの操作の仕方は別記事で作成していきますし、easyDCPの導入は、DCP事業立ち上げのコンサルティングを行っておりますので、コチラからお問い合わせいただければ対応していますのでご連絡お待ちしております!

最高級のDCPマスタリングシステム CLIPSTER(有償)

コチラは言わずもがな、DCP関連に関わっていれば誰もが知っている最高級のDCPマスタリングシステムです。

DCPに関する全ての機能を備えているこのシステムは、1ラインあればどんな細かい要求にも耐えられるシステムです。

導入費用はそれなりに高いですが、大手ポストプロダクションにほぼ導入されているシステムですので導入さえできれば!安心してDCP事業を行うことが可能です。

今は聞かなくなりましたが、当時はClipstarでDCPマスタリングをするべし!と、DCP制作においてツールの指定まであったほどです。

コチラはブログ記事で説明するには中々難しい部分がありますので、直接販売店へ問合せしたほうがいいと思います!

それではまた!