踊り子 新幹線リレー号…引退迫る国鉄185系電車「特急形兼近郊形」の思想持つ車両とは
特急「踊り子」などに使われる185系特急形電車。東京と伊豆を結んで40年、塗装や座席を変えながら「シュプール号」や「新幹線リレー号」、またお召列車としても走り、近郊形の役割も担いました。どんな車両だったのでしょうか。
特急形でもあり近郊形でもある 前代未聞の国鉄電車185系
JR東日本の185系特急形電車が、2020年3月のダイヤ改正以降、老朽化により順次置き換えられます。
185系は、特急形としても近郊形としても使える車両として国鉄時代の1981(昭和56)年に登場しました。以来、東京と伊豆を結ぶ特急「踊り子」などに使われています。
国鉄の車両は特急形、急行形、近郊形、通勤形といったカテゴリーに分けられ、それぞれ車内設備や性能を違えて造られています。たとえば、特急形は長距離を高速で走るため、座席は進行方向を向いたクロスシート、空調を完備し窓は固定、といったものが一般的です。
しかし185系はその原則から外れた車両でした。特急形は長距離を移動する列車、近郊形はときに定員の2倍近い客を乗せる列車です。ふたつの異なる需要をひとつの車両で実現するのは、国鉄にとって前代未聞のことでした。
185系は、特急列車としても普通列車としても運用できるよう、ドアの幅は特急形の700mmから、大人2人が並んでも乗り降りできる1000mmに拡大。座席は回転クロスシートではなく、背もたれを動かして向きを変える転換クロスシートになりました。さらに座席の幅を可能な限り詰めることで通路の幅660mmを確保し、車内の流動性をよくしました。
窓は、定員を大幅に超えて利用することを想定し、換気の観点から開閉可能に。冷房装置の横には、外気取入送風機を取り付けています。
しかし何よりも乗客にインパクトを与えたのは塗装です。白いボディに3本のストライプが入った塗装は、一目で185系とわかる大きな特徴になりました。
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