NEWS / HEADLINE - 2020.2.3

水没した川崎市市民ミュージアムの収蔵品救出状況が明らかに。今年度中に地階からの浸水作品搬出を目指す

2019年10月、関東地方を縦断した台風19号により、9つの収蔵庫への浸水と収蔵品の被害が確認された川崎市市民ミュージアム。川崎市は収蔵品レスキューの状況を公開し、今年度中を目処に被害を受けた収蔵品を地階から搬出する方針を示した。

 

被害を受けたマンガ雑誌等を収蔵する第6収蔵庫の様子 提供=川崎市

 2019年10月12日から13日に関東地方を縦断した台風19号により、9つの収蔵庫への浸水と収蔵品の被害が確認された川崎市市民ミュージアム。10月22日より、独立行政法人国立文化財機構が有する文化遺産防災ネットワーク推進会議の協力のもと、被災した所蔵品の応急措置や、施設での一時保管を進めてきた。

 このたび、川崎市は収蔵品レスキューの状況を公開。カビの発生や搬出経路の確保などの理由から、これまで搬出等を行ってこなかった収蔵庫1(民俗資料)と収蔵庫2(考古資料)からの搬出も、それぞれ2020年1月14日と23日より開始したと発表し、今年度中を目処に浸水被害を受けた収蔵品を地階から搬出する方針を示した。

民俗関係(農具や生活用具等)を収蔵する第1収蔵庫の様子 提供=川崎市

 川崎市の収蔵品の救出を支援してきたのは、文化遺産防災ネットワーク推進会議に所属する9団体と、その他の5団体(1月25日時点)。作品搬出後の実作業として、搬出した作品の洗浄や、カビ増殖を防ぐための冷凍庫による緊急保管、防カビや殺菌のために気体の薬剤を浸透させるくん蒸などを、必要に応じて行っている。これらの処置をほどこし、すべての被災作品を一時保管状態にするのが当面の目標だ。

エタノールによる作品洗浄の様子 提供=川崎市

 1月25日時点で出庫を終えたのは、収蔵品約22万9000のうち約33パーセントにあたる約7万5200。懸念されていたように、作品を意味づける主要な部分が失われたと見られるもの (写真作品、油彩画、映画フィルムなど) や、素材が変質して崩壊し原形に戻すことが困難なもの (埋蔵文化財関連資料など)も、収蔵庫から搬出する段階で確認されている。

被災作品の乾燥の様子 提供=川崎市

 川崎市は今後も、レスキューの状況を随時報告していくとしており、作業の経過を見守りたいところだ。

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NEWS / HEADLINE - 2020.2.2

横浜に新たなパフォーミング・アーツの拠点が誕生。「Dance Base Yokohama」が4月23日オープン

4月23日、横浜・北仲エリアに位置する「KITANAKA BRICK&WHITE」内に、新たなパフォーミング・アーツの拠点「Dance Base Yokohama」がオープン。記念イベントとして、5月8日〜10日には「都市を振り付ける3日間」をコンセプトとしたイベント「TRIAD DANCE DAYS」が開催される。

Dance Base Yokohama

 4月23日、横浜・馬車道にオープンする「KITANAKA BRICK&WHITE」内に、新たなパフォーミング・アーツの拠点「Dance Base Yokohama」(愛称DaBY)が誕生する。

 DaBYは、プロフェッショナルなダンス環境の整備と、クリエイターの育成に特化した事業を企画・運営するダンスハウス。「つくる」「そだてる」「あつまる」「むすぶ」を軸に、振付家やダンサーだけでなく、音楽家や美術家、照明・音響デザイナー、批評家、研究者など様々な人が集うプラットフォームとなることを目指す。

 アーティスティック・ディレクターを務めるのは、ダンス・キュレーターとして活動する唐津絵理(愛知県芸術劇場シニアプロデューサー)。また、ダンスアーティストと観客、クリエイターをつなぐエバンジェリスト(伝道師)として、振付家・ダンサーの小㞍健太を迎える。

模型写真

 オープニングイベント「TRIAD DANCE DAYS ―都市を振り付ける3日間―」は、5月8日~10日に開催。都市そのものと都市のなかにあるすべての動きを持続可能なダンスの振付として広義にとらえ、DaBYを中心とした周辺地域で多様な企画を展開するという。

 また、第1弾のダンスプロジェクトでは「ダンスの系譜学」と題し、安藤洋子、酒井はな、中村恩恵によるトライアウト公演を実施。唐津によるプロデュースのもと、各ダンサーがウィリアム・フォーサイスなど巨匠振付家の作品を踊る「原点」と、その新たな創作を試みる「継承/再構築」の2部構成で、アカデミックな視点からあらためて「振付」を考える。

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