★★★ Excellent!!!
お馴染みの古くさいゾンビとは、おさらばだ。 緯糸ひつじ
カクヨムのゾンビ小説と言えば、これだ! って自信を持ってイチオシしたいゾンビ短編集です。旧人類の人々と新人類のゾンビたちの千年を通して、日常を楽しんだり、自分の中の常識みたいなのが崩れたり、美しい未来の情景に感動したり、ボリュームたっぷり。
「もしも社会にゾンビが現れたら?」
そんな仮定を目の前に置いたとき、考えること。戦うときは頭を狙おう。ホームセンターに籠城しよう。親友がゾンビになったらどうしよう。
そんな今日明日の身の安全を憂いたり、怯えたりするくらいでは、想像力がもったいなかった。と、これを読んで思うはず。
もっと巨視的に長いスパンでゾンビを見たら、もっと違う世界が見えてくる。子供叱るな来た道だ、ゾンビ疎むな行く道だ。