最初は惨憺たるものだったなっしー。船橋市とは関係なくやっているので、何も後ろ盾はなく、怖いというか、完全に不審者扱いなっしー。自分の町の空き地に、変なキャラクターがいたら気持ち悪いでしょ。

 ツイッターで徐々に認知度は上がっていったのですが、決定的だったのは、アサヒ飲料「十六茶」のテレビコマーシャルの出演。各県1キャラ選抜というので応募したら選ばれたなっしー。千葉県にはマスコットキャラクター「チーバくん」がいるのですが、県のキャラクターなので、特定企業の応援はできないので、ふなっしーに白羽の矢が立ったなっしなー。

 十六茶のコマーシャル撮影時、多くのキャラクターがいる中で存分に暴れてPRしていたら、その後、朝の情報番組「スッキリ」に呼ばれたなっしー。そこで、(同番組のМCを務めるお笑いタレントの)加藤浩次さんと相撲することになり、激しく投げ飛ばされたなっしー。それ以降、テレビからのオファーが急激に増えたなっしー。

──ふなっしーが世に出て、すでに約8年。息の長いキャラクターになりましたね。

 当初はふなっしーの人気が続くのは半年ぐらいだろうと思っていましたなっしー。だから、半年はどんな仕事も断らずに頑張ろうと思ってやってきた。その結果が今につながっているのかな。

──これだけ長きにわたり、ファンに愛される理由を、ご自身はどう考えていますか。

 ふなっしーは以前からツイッターでこまめに情報を発信していますなっしー。ファンの皆様の発言もつぶさに見ていますなっしー。

 そうした中で思うのは、ふなっしーという現代のおとぎ話に魅力を感じているのかなと。不審者扱いされるような名もなき一匹の梨の妖精が、どんどんスターダムにのし上がっていく中で、いろいろな出来事があり、ついには日本武道館ライブまで実現する。こうした物語が、ふなっしーの人気の背景にあるという気がするなっしー。

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