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『トップガン マーヴェリック』トム・クルーズ、やっぱり自分で操縦していた ─ 米軍から特別許可、俳優用の飛行訓練カリキュラムも自ら設計

トップガン マーヴェリック
(C) 2019 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

青春スカイアクション映画の名作、『トップガン』(1986)の続編『トップガン マーヴェリック』にて、主演のトム・クルーズが自ら空中シーンの操縦を務めていたことがわかった。米Entertainment Weeklyにて、ジョセフ・コシンスキー監督が語っている。

『トップガン マーヴェリック』では、CGではなく“本物”を使用しての撮影にこだわるため、俳優陣がF/A-18E/F「スーパーホーネット」に搭乗。実際に操縦を担当したのはアメリカ海軍のパイロットだったが、俳優の演技を克明に捉えるため、戦闘機にはIMAXカメラが最大6台搭載された。機体のスペースは限られており、撮影監督やメイクのスタッフさえ同乗できなかったため、コシンスキー監督は「飛行機に乗る時は、俳優たちが映画作りのあらゆる責任を負っていたんです」という。

そんな中にあって、自ら機体の操縦に臨んだのが、『ミッション:インポッシブル』シリーズでも危険なスタントに挑戦してきたトム・クルーズだ。トムが操縦を務めたシーンのひとつが、特報映像にてわずかに見ることができる、戦闘機が砂漠の地面すれすれを飛ぶ場面。監督いわく「最も危険なシーンのひとつ」だったという。

「トムがとんでもない低空飛行を演じたシーンがあります。海軍から特別な許可を得なくてはいけませんでしたが、(トムの操縦する機体が)本当にキャリアから離陸して、本当にキャリアに着陸しているんですよ。映画でそんなことをやった人は誰もいません。トムはあらゆる形で航空の夢を叶えることができたわけです。」

『トップガン マーヴェリック』は、トム演じるマーヴェリックが教官としてトップガンに帰ってくるという物語。製作の舞台裏では、1994年にパイロットの免許を取得したトムが、実際に教官さながらの役目を担っていたことも明らかになっている。パイロット役の若き俳優たちが挑んだ飛行訓練のカリキュラムを設計したのは、なんとトム自身だったというのだ。

「ストーリーを語るべく、彼らを(戦闘機に)乗せるという作戦は、ただ飛び乗って、演じればいいというものではありません。全員に、数ヶ月間の飛行訓練を受けてもらわなければいけませんでした。トム自身が設計した訓練カリキュラムを受けてもらったんです。トムは曲芸飛行のパイロットの免許を持っていますが、『トップガン』前作では訓練をまったく受けておらず、大変な思いをしていた。だから、同じレベルの訓練が必要だと知っていたんです。スーパーホーネットに乗る前に、セスナから曲芸飛行へ、そしてシングル・エンジンの小型ジェットへと進んでもらいました。」

コシンスキー監督は、俳優が実際に戦闘機に乗るという撮影スタイルを「スリリングな体験でしたが、身体的には非常に過酷だった」と振り返っている。「たまに気持ち悪くなってしまう俳優もいましたが、それは熟練した戦闘機のパイロットでも起こることなんです」。逆に言えば、本物のパイロットが体験するのと大差ない環境下で撮影が行われたということである。

トップガン マーヴェリック
(C) 2019 PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

本作の新キャストを代表するのは、『セッション』(2014)『オンリー・ザ・ブレイブ』(2017)のマイルズ・テラー。前作に登場したグースの息子、ブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショウを演じている。コシンスキー監督によれば、マーヴェリックとルースターの関係が「本作のエモーショナルな核であり、映画の背骨をなしている」とのこと。二人の関係を掘り下げることは、トム・クルーズが『トップガン』への復帰を決意した大きな理由のひとつでもあったという。

なお前作からは、マーヴェリックのライバルであるアイスマン役を演じたヴァル・キルマーも続投する。監督いわく、マーヴェリックとアイスマンの関係は『トップガン』において重要なものであり、「ひとりのファンとして、どのように展開するのか観てみたいものだった」とか。残念ながら、アイスマンの姿はまだ予告編にも登場していない。どのような形で登場し、どんな役割を担うのかは、もうしばらくのお預けだ。

映画『トップガン マーヴェリック』は2020年7月10日(金)全国ロードショー

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Source: Entertainment Weekly

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。劇場用プログラムや各種媒体への寄稿なども喜んで承りますので、お気軽にお尋ねください。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

ギレルモ・デル・トロ、最新作『ナイトメア・アリー』撮影開始 ─ ブラッドリー・クーパー&ケイト・ブランシェット主演、名作ノワールの再映画化

ギレルモ・デル・トロ ブラッドリー・クーパー ケイト・ブランシェット
[左]Photo by Georges Biard https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bradley_Cooper_avp_2014.jpg [中]Photo by GuillemMedina https://en.wikipedia.org/wiki/File:Guillermo_del_Toro,_Festival_de_Sitges_2017.jpg [右]Photo by Joan Hernandez Mir https://www.flickr.com/photos/146461623@N05/27924434047

第90回アカデミー賞で作品賞・監督賞を含む最多4冠に輝いた『シェイプ・オブ・ウォーター』(2018)に続く、ギレルモ・デル・トロ監督の最新作『ナイトメア・アリー(原題:Nightmare Alley)』の撮影がスタートしたことがわかった。米Colliderが報じている。

本作は、1946年に出版されたウィリアム・リンゼイ・グレシャムの同名小説を、エドマンド・グールディング監督が映画化した『悪魔の往く町』(1947)のリメイク作品だ。詐欺師の男が人々を騙して金を稼ぐため女性心理学者と手を組んだところ、女性の野心が男を上回り、二人の関係性が逆転していくという物語。デル・トロは監督・脚本・製作を兼任し、新鋭女性脚本家キム・モーガンが共同脚本を担当する。

出演者にはブラッドリー・クーパーケイト・ブランシェットルーニー・マーラウィレム・デフォートニ・コレットリチャード・ジェンキンスロン・パールマンデヴィッド・ストラザーンなど豪華俳優陣が集結。ブラッドリーが言葉巧みに人を操る才能を持つ野心的な詐欺師を、ケイトは彼以上に危険な女性心理学者を演じる。そのほか、ルーニーはカーニバルで働くモリー役、ウィレムはショーの客引き係であるクレム役、ロンは用心棒ブルーノ・ザ・ストロングマン役、リチャードは裕福な実業家エズラ・グリンドル役を務めることがわかった。

ギレルモ・デル・トロ監督は本作の撮影開始にあたり、以下のコメントを発表している。

素晴らしいキャストに恵まれたことを非常に嬉しく思い、また刺激を受けています。キム・モーガンと私は、ウィリアム・リンゼイ・グレシャムが描いた、ダークで生々しい世界と言語をスクリーンに投影するため情熱を注いできました。そして、その実現のために、素晴らしいアーティストと技術者が集まりました。」

製作チームには、前作『シェイプ・オブ・ウォーター』から衣裳デザイナーのルイス・セケイラ、撮影監督のダン・ローストセン、視覚効果スーパーバイザーのデニス・ベラルディが続投。同作の副編集を務めたキャム・マクロシュリンが編集に起用された。公開時期は未定だが、再びアカデミー賞受賞の期待もかかる。

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Sources: Collider, IndieWire

Writer

南 侑李
minami南 侑李

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「まるで、映像を見ているかのように読者が想像できるような」文章をモットーに映画の記事を執筆しています。四六時中、「映画」のことばかり考えている映画人間です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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