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【政治】

海自護衛艦 中東へ出航 「調査・研究」目的初の長期派遣

中東に向け海上自衛隊横須賀基地を出航する護衛艦「たかなみ」=2日午前10時44分、神奈川県横須賀市で、本社ヘリ「おおづる」から(安江実撮影)

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 中東海域で情報収集任務に当たる海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が二日、横須賀基地(神奈川県)を出航した。今月下旬に同海域に到達する見込みで、到達し次第、任務を開始する。

 横須賀基地では二日午前、出国行事が行われた。乗組員約二百人を前に、安倍晋三首相は「(中東海域は)年間数千隻の日本関係船舶が航行し、わが国で消費する原油の約九割が通過する命綱と言える海域。諸官の任務は、国民生活に直結する極めて大きな意義を有する」と訓示した。

 派遣部隊指揮官の稲葉洋介一等海佐(第六護衛隊司令)は「所要の準備を完了し、ただ今から出発します」と報告し、隊員らが乗艦。隊員の家族ら約五百人が出航を見送った。

 現地では既に一月二十日から、P3C哨戒機二機がアフリカ東部・ジブチを拠点に活動している。「たかなみ」はこれとともに、レーダーや目視で不審船の有無などの情報を収集し、約四カ月程度で後任の護衛艦と交代する見込み。

 活動海域はオマーン湾、アラビア海北部、バベルマンデブ海峡東側の公海。日本と友好関係にあるイランに配慮し、同国に面するホルムズ海峡や、その西のペルシャ湾は含めない。哨戒機はソマリア沖アデン湾で行っている海賊対処活動と併せ、二つの任務を同時に実施している。

 防衛省設置法の「調査・研究」に基づく海自艦艇の長期派遣は初めて。政府は派遣費用を約五十二億円と見込んでいる。 (荘加卓嗣)

 

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