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【社会】

「中村哲さんの生き方 魅了された」 練馬でしのぶ会 1500人別れ惜しむ

中村哲さんをしのぶ会で活動を振り返るペシャワール会の村上優会長(壇上)=1日、東京都練馬区の練馬文化センターで

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 アフガニスタンで昨年12月に銃撃され、73歳で亡くなった非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の医師中村哲(てつ)さんをしのぶ会が1日、東京都練馬区の練馬文化センターで開かれた。大勢の支援者や市民らが訪れ、現地で医療や農業、かんがい事業などの人道支援に尽力した中村さんの生涯に思いをはせた。

 中村さんの「お別れの会」は1月25日、ペシャワール会の事務局がある福岡市であった。関東の支援者有志らが「東京でもお別れの会を開きたい。中村さんが取り組んできた事業を前に進めるために、一緒に考える時間を共有しよう」としのぶ会を企画。主催者によると、約600席の会場は満席になり、入りきれずに帰った人を含めると、約1500人が訪れた。

 会場ではスクリーンに、穏やかにほほ笑む中村さんの姿が映し出され、参加者全員で黙とう。中村さんの活動を紹介する映像が上映され、ゆかりの人が登壇して思いを語った。アフガン出身で日本で暮らすペシャワール会のファヒム・ナワビさん(56)は「中村先生は猛烈な勉強家で、医者としての見識があり、弱い人間の味方だった。その生きざまに魅了された」と別れを惜しんだ。

 しのぶ会に先立ち、ペシャワール会の村上優会長(70)が会見。時折声を詰まらせながら「一番大事なことは先生の夢を引き継ぐこと。(現地の)安全を確認しながら一歩ずつ、いつも彼がいると思ってやっている」と語った。(松尾博史)

 

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