早速ですがざっくりと跡部景吾の魅力ポイントを原作にのっとってまとめてみました。
正直これだけでは語り尽くせない。
■美しさと泥臭さ
原作を読んだ人なら十二分に分かっていると思うが、跡部の最大の魅力は見かけによらず大の努力家ということ。
幼少期イギリスで日本人という体格のハンデを背負った跡部は、相手の弱点を見抜く「インサイト」を身につける。そして何より魅力的なのは、持久戦を得意とする無尽蔵のスタミナだ。破滅への輪舞曲などの「美技」が目立ちがちだが、割と泥臭めので現実的なプレースタイルの持ち主。(対リョーマ戦のタイブレークのスコア 驚異の 117-119)
天才はびこるテニプリ界の中で彼が決して天才では無いと思い知らされる。
尊大で傲慢な態度は笑っちゃうほど鼻につくが、努力に裏打ちされた自信が彼をそうさせているのだ。しかも生徒会長で苦手科目はなし。こいつは鉄人か?(テニプリの部長クラスはこれくらいハイスペックは基本のようですが...)
しかも手塚戦でのセリフがこれまた熱い。
勝利への執念と勝利後の手塚への賞賛。跡部はただのスカしたナルシスト野郎ではない、テニスにひたむきで熱い男だと感じられるのだ。素敵です。
■そして意外と仲間思い。しかし過信がすぎますよ。
彼は努力を努力と感じず追い込むことが出来、財力の中でも溺れずうまくそれを利用することができるのだろう。多少横暴なところはあるが、宍戸のレギュラー復帰を監督に口添えしたり、樺地を気遣ったり、リョーマの捜索にヘリを飛ばしたり、仲間思いな一面もうかがえる。部員の試合中も手厚く褒めちぎる。
普段寝てばかりの芥川が氷帝No2だったり、天才と呼ばれる忍足が桃城に辛勝(しかもダブルスでは鳳宍戸ペアにも負けている)、宍戸と滝のレギュラー争い、スタミナの無い選手が多いなど....
準レギュラーもダビデに100人斬りされているし....
地区大会でも舐めきって不動峰に足元掬われているところからみると、自分のことは過信しても部員の細部まで目が行き届かないのか、愛ゆえなのか。(榊監督の采配の問題もあると思う)
手塚や幸村(の手足である真田)のような厳格な指導者というわけでは無さそうだ。
敗者切り捨ての方針が裏目に出たか?
しかし結果的に、そういうリアルさも跡部や氷帝の魅力ポイントで良い。
欠点も全肯定させる魅力が跡部景吾にはある。
■笑いの神にも愛された男
イケメン、金持ち、テニスが上手い、成績優秀、部員思い(?)ときてこの男、
さらに面白いときている。
(本人は笑わせているつもりがないのが更に良い)
跡部の面白シーンといえば「なるほどSUNDAYじゃねーの」が有名なところだが、高笑いの声はでかすぎるし、笑えるほどド派手な氷帝コールからの衝撃のあの決め台詞....トンデモテニスによる笑いの供給過多によって、我々も完全に麻痺してしまってるが、原作跡部もじわじわとした笑いを届けてくれる。
氷帝部員や他校の選手からもあまり好かれてなさそうなのが良い。
現実的にみたらきっと、実力があっても跡部みたいなタイプは男友達に嫌われるよね。
(これを「かわいそカワイイ」というジャンルでよんでいる)
アニメや新テニで記憶が風化している今こそ、もう一度初期跡部様を見直してみてほしい。新たな発見があって面白い。