美親 アテナ

「トコナツラック」ストーリー 後編

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ヴェロニカ 「ネメシス、合体するぞ」
玉姫「……な……何をするつもりですか局長!?」
ヴェロニカ 「少し本気を出そうと思ってな…」
ネメシス『中身は水だよ、ヘーキヘーキ♪』
クロエ 「水爆弾!?」
ヴィーナス「ていうことは当たっても濡れるだけ?」
クロエ 「なーんだ」
ヴェロニカ 「―もっとも、それだけではつまらないので『当たり』もあるがな」
「へ? 『当たり』って――」

その瞬間、縁の近くにあった爆弾が大きな水飛沫をあげ大爆発!

「ええええッ!!!! 助けてええええ~!!!!」
ケッツー「何だ!!!何があった!!!」
爆風で、縁は砂の中から一気に宙に投げ出され、ケツァルコアトルと一緒に海へと落ちていく。
一同「!!!」

ヴェロニカ 「せっかくだ。楽しく遊ぼうじゃないか。
一番濡れたヤツは、今晩の調理任務を課す!!!」
「……死ぬかもね」
クロエ 「いや死なないって!
でもこれ、マジにやんなきゃマズいヤツじゃん!」
玉姫「え? マジって?」
クロエ 「ヴァルキリー、合体だよ!」
ヴァルキリー『了解!』
玉姫「マジって、合体してまで遊ぶってこと!? もう、しょうがないなぁ……」
ヴィーナス『楽しそう~♪私たちも、合体しましょ?』

美親「逃げようアテナ! 巻き込まれるぞ!」
アテナ 「危ない! そっちには水爆弾が!」
オルガ「俺のロジックが聞こえる。このバトルで俺様が負ける確率は――」
クロエ 「ウルトラハイドロサブマリンボンバー!!!」
オルガ「ぎゃ!!!」
玉姫「ちょっとクロエ! 怪我人が出たらどうすんの!?」
クロエ 「そん時は、タマヒメが治してくれるんでしょ?」
玉姫「あのね……」
クロエ 「負けたら今晩の調理任務だよ!タマヒメも本気でやらないと…うひゃあ!!」
クロエ 「マナマナ! 遠距離射撃は卑怯過ぎだって!?」
「必ず……勝つ。」
「学先輩!ナイスです! もう一発!」
クロエ 「ユカリンも!空からはズルイって!」
「私も負けられないですから!……でも局長が見当たらないです!」
「……逃げたか」

学が察した通り、ヴェロニカはホテルのプールサイドに移動し優雅にカクテルを飲んでいた。
ネメシスが楽しそうに双眼鏡で海の様子を覗いている。

ネメシス『フフッ! 面白くなってきた!』

ポーッと汽笛が聞こえ、学と縁がハッとして振り向く。

「海賊船!?」
「クロエ先輩、どこからそんなもの……!?」
クロエ 「なんだか知らないけどあったのよ!
くらえ! ハイパーウルトラハイドロサブマリンボンバー!!!」
「きゃあ!!!」
クロエ 「ふふふ、さっきのお返しよ!」

すっかり有頂天になっているクロエの背後でカタッと何かが転がる音が……。

クロエ 「……なに、今の音……?」
そこにはヴェロニカの水爆弾が転がっている。
クロエ 「! まさか『当たり』……?」
クロエの嫌な予感は的中し、海賊船は木端微塵に吹き飛んだ!!

日はすっかり暮れて、夕焼けの中―――
遊び疲れたのか、皆、砂浜で眠りこけている。
ヴェロニカとネメシスは、夕焼けを眺めながら、新しいカクテルを楽しんでいるようだ。

美親「……みんな遊ぶ時も手加減ナシだな」
アテナ 「美親さんも、もっと皆とはしゃぎたかったですか?」
美親「お、俺は別に……」
アテナ 「本当はみんなと遊びたかったんでしょ」
美親「そりゃ、遊びたくないって言ったらうそになるけど・・・」
美親「でも、あんまりはしゃいで寝ちゃったら・・・アテナと一緒にこんな綺麗な夕暮れを見られなかったから・・・」
アテナ 「うれしいです、美親さん」
美親の言葉にアテナは微笑みかけ、二人は、太陽が沈む水平線を見つめた。

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