
明治時代、ストックホルムに向け、金栗や三島が旅立った新橋停車場は、地方や海外へと通じる「東京の玄関口」でした。明治45年、南極探検を行った白瀬矗(しらせ・のぶ)中尉。偶然にも金栗たちがストックホルムに出発した5月16日は、2年間の航海を終えた白瀬中尉が日本にようやく帰国する注目の日でもありました。この日、新橋は白瀬の出迎えや金栗の見送りで大にぎわい。歌人・与謝野晶子もこの少し前にフランスへと旅立つなど、多くの著名人が行き交う場所でした。
旧新橋停車場 鉄道歴史展示室 学芸員・馬場菜生さん
東京駅が出来るころ、旧新橋停車場は貨物の駅専用になり、今の新橋駅に旅客の機能が移りました。
今は周囲にオフィスビルが立ち並ぶ、汐留の旧新橋停車場駅舎。歴史の舞台となった明治の面影を今に伝えています。
演出 山崎エマ/西口友人プロデュース 橋本佳子